千の証言・投稿:<戦時下>冷や汗をかいた教室での出来事=長野県小諸市・荻原さち子さん(79)
2015年07月08日
国民学校5年のある日、担任教師が「皆さんは誰のお陰で毎日生活ができるのでしょう」と問いかけました。全員が挙手しました。ある生徒が指名され、「はい。天皇陛下のお陰です」と答えますと、級友全員が同調しました。
私はびっくりしました。私の答えは「父母のお陰です」でした。冷や汗をかきました。指名されず良かった。もし指名されていたら、私は教師や級友から糾弾されていたと思います。
父母は衣類と食糧の物々交換のため、連日農家に出向いていました。教育とは恐ろしいものだと感じました。