【パリ=共同】古い地球儀や天球儀を豊富に所蔵するフランス国立図書館と大日本印刷は7日、11世紀にモロッコ地域で製作されたとされるブロンズ製天球儀など計55個を3D画像化し、コンピューター画面上などで自在に回転、拡大して見られるようにする初めての事業を推進する契約に調印した。
この天球儀はアラビア天球儀最古の作例とされ、古代ギリシャの天文学者、プトレマイオスの研究に基づく星座を表現。他にコロンブスの米大陸到達(1492年)以前の世界観による地球儀、マゼランの世界一周を表現した金色の地球儀など11~19世紀の作品を3D化する。
パリの同図書館で開いた調印式で、大日本印刷の北島元治常務は「人類の知的探求のたまもの」と所蔵品をたたえ、ラシーヌ館長は「世界初の素晴らしい技術に感謝する」と述べた。
3D化した地球儀、天球儀は12月に同図書館のサイトなどで閲覧可能になるほか、来年には日本で実物と合わせた展示会が開催される予定。
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