トイレ:性別不問に…LGBT自助団体が「絵文字」募集

毎日新聞 2015年07月07日 22時56分(最終更新 07月08日 01時52分)

プラウドメンバーらが試作したマーク=プラウド提供
プラウドメンバーらが試作したマーク=プラウド提供

 「どんな性別でも使えるトイレ」の絵文字(ピクトグラム)を、高松市を拠点とする性的少数者(LGBT)の自助団体「PROUD(プラウド、藤田博美代表)」が募っている。外見と心の性が一致しない人などにとって、外出先のトイレで困ったり、嫌な思いをしたりすることが多いといい、実情を広く周知し、環境改善につなげる狙いだ。

 「女性トイレで『あんた、男のトイレに入りなさい』と説教された」。会員らから、このような体験談が多く聞かれるという。「多目的トイレを使いたいが、『自分たちが使うと迷惑になる』と遠慮してしまう」との意見もあった。このため、多目的トイレに性的少数者のマークを追加すれば利用しやすいと考え、マークを試作するとともに、公募を決めた。ネットなどで募集し、締め切りは9月30日。12月に最優秀賞2点を選ぶ。

 ピクトグラムを研究している北神慎司・名古屋大大学院環境学研究科准教授(認知心理学)は「マークを作ることは、理解を広める良い活動。ただ、性的少数者への理解がないと、マークの本質がわからない。周知や啓蒙(けいもう)の必要がある」と話す。【伊藤遥】

最新写真特集