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施設の子を遊園地に招待 碧南の男性、ふるさと納税利用

 愛知県碧南市に100万円のふるさと納税(ふるさと応援寄付金)をした返礼の特典として、地元の遊園地を1日貸し切りにできる権利を得た男性が、市内の児童養護施設の子どもたちを27日に招待する。碧南市でこの特典が利用されるのは初めて。ふるさと納税が家庭環境に恵まれない子どもたちの夏の思い出づくりに役立てられる。市が7日発表した。

 碧南市は昨年9月、市内外から寄付があった際の返礼として、多彩な特典を用意した。中でも、100万円以上の寄付者を対象にしたプランは一番の目玉。市営の遊園地明石公園と碧南海浜水族館を1日貸し切れるほか、隣接するホテルでの昼食80人分と、県内発着の送迎バス2台が付く。

 市によると、男性は市内在住の会社経営者で名前や年齢は非公表。これまでも国内外の子どもたちを支援するため、各団体へ寄付してきたという。市へのふるさと納税は3月にあり、貸し切りの権利を使って地元の児童養護施設の子どもたちを招きたい意向を伝えたところ、市内唯一の施設で2〜17歳の50人が暮らす「オリーブ」が選ばれた。

 市とオリーブの協議で、招待日は遊園地の休園日に当たる27日に決定。子どもたちは午前中、観覧車やジェットコースターなどの遊具を楽しみ、正午からホテルで昼食のバイキングを味わう。移動は、特典の送迎バスを使う。水族館は開館日のため、オリーブが貸し切りを辞退した。

 男性は市を通じて「施設の子どもたちは、明石公園で思う存分遊び、ホテルのランチでおなかいっぱい食べて笑顔になってほしい」とコメントした。

 オリーブの児童指導員村松悟さん(36)は「子どもたちが普段、有料の遊具で遊ぶ機会は少ない。食事があるので中高生も喜ぶ。大変ありがたい話で、施設の夏のメーン行事になる」と感謝している。

(中日新聞)

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