大畠正吾
2015年7月8日03時00分
70年前の8月、長崎に落とされた原爆で被爆した丸田和男さん(83)=長崎市在住=の体験を聞く授業が7日、日向市の富島中学と東郷学園中学部であった。生徒たちは自分たちと同世代の13歳で被爆し、家族も失った丸田さんの話に聴き入っていた。
富島中では全校生徒約490人を前に、丸田さんは1945年に入学した旧制中学1年の思い出から語り始めた。「みんな希望に燃えていた」
楽しい日々は原爆投下で暗転する。8月9日、期末テストを終えて自宅に戻ったばかりだった。青白い異様な閃光(せんこう)が走り、爆風で体が吹き飛ばされ「死んでいくとやね」と思った。気がつくと家の下敷きに。背中にはガラスが刺さり、その傷痕はいまも残る。外にいた母親は亡くなった。
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