福島県・30台以上が異常な数値を出したモニタリングポストの謎〜設置企業と契約解除〜

県がモニタPで契約解除を通知
NHK福島 2015年4月22日

モニタリングポスト1
福島県が今月から運用を始めた放射線量を計測するモニタリングポストで実際よりも異常に高い数値が記録された問題で、機器の不具合が一向に改善されないとして、県は、22日付けで委託先の業者に対し、契約の解除を通知するとともに会見を開いて謝罪しました。

福島県 危険管理部長 樵(きこり)隆男
モニタリングポスト2
「県民の安全安心のため、データー提供に支障をきたすという判断から、
納入事業者との契約を解除し、運用を中止するとともに、
原子力規制委員会のホームページでの公表も中止するよう、原子力規制委員会に依頼をいたしました」

この問題は、県が、福島市内の業者に委託して今月、新たに設置した77台のモニタリングポストで異常に高い数値を示すなどの不具合が続き、県が業者に改善を指示していたものです。

モニタリングポスト3

モニタリングポスト4

しかし、20日の段階で不具合がある機器が33台と、一向に改善されないため県は22日業者に対し、契約の解除を通知しました。
県によりますと、新たな機器で計測を始める際、機器の健全性について調べた結果を、業者が県に提出する必要がありますが、提出しておらず、県の担当者も催促や確認を怠っていたということです。
記者会見した県の樵隆男危機管理部長は「モニタリングポストの不具合は直らず業者に契約の解除を通知した。県にも問題があり、申し訳ない」と謝罪しました。
県は業者に対し、問題のモニタリングポストを撤去するよう求めていくということです。
04月22日 20時27分



<福島第一原発>危険注意!!
「30カ所のモニタリングポストが一斉に不具合」〜2号機の温度急上昇も温度計の故障!?

77台の半分近くの30カ所のモニタリングポストが異常な数値を一斉に出した



<福島第一原発2号機>「温度急上昇について」東京電力記者会見4/9(文字起こし)
より一部抜粋

福島県、南相馬市内でモニタリングポストの緊急点検 
FNNLocal  2015/04/08

このモニタリングポストは、南相馬市原町区にあり、4月2日か­ら、ずっと同じ「毎時0.676マイクロシーベルト(μSv)」を示していた。
23
業者が調整をすると0.669マイクロシーベルトに変わり、
県の職員が持ってきた線量計の値と比­べ、問題がないことを確認した。
26
状況を見ると、一時的な電波障害・通信障害が起きて、そこからず­っと、通信が途絶えていた状況。開発期間が短かったというのが、原因としてはあります­」と話した。

県によると、不具合の疑いがあるモニタリングポストは34カ所で、電気信号が影響を及­ぼしているケースや、人為的なミスのケースがあるという。



NHKの映像にあるモニタリングポストはFNNLocal に出てきているのと同じモニタリングポストのようです。

2011年にはモニタリングポストを巡って↓このようなことがありました。

文科省が契約を解除した業者(アルファ通信)との間には何があったのだろうか
より一部抜粋

しかし数値がモニタリングポストより高く出ることに怯えた文科省は、
「アルファ通信」の線量計の数値が低く出るよう仕様変更することを強硬に要求してきたのである。
聞くところ、期限ギリギリになっても「アルファ通信」の技術者を丸一日缶詰にして、
アメリカ標準ではなくここは日本なのだから日本標準にせよとの一点張りで、聞く耳を持たず。
その結果、設置の仕事にも影響が出てしまったというのだ。

このことが指し示している最大の問題点は、
文科省が発表している放射能の線量は人為的に操作され、低く出るようにせよとメーカー側に要求し、
それを飲まなければ切るという理不尽とも思えるやり方をしていることである。



文科省が「誤差が40%ある」と言ったアルファ通信社の放射線測定器と他社の測定器との数値の違い
より一部抜粋

アルファ通信社の数値はシステムトークスのGCーS1で測定した数値とほぼ同じに見えます。
アルファ通信社測定器→2.45μシーベルト
システムトークスGCーS1→2.42μシーベルト
20111204115133079s_20150423085329bd9.jpg
で、文科省はこう言っていました。
「アルファ通信社の測定器の誤差が40%ある」

しかし、システムトークスGCーS1という線量計も同じ数字を出していますので、
アルファ通信社の測定器に誤差があるということは、システムトークスGCーS1という測定器もおかしいということになってしまいます。




過去にこのようなことがあったので、今回異常とされている新しいモニタリングポストの数値の方が、
現実の数値を示しているんじゃないかと、疑いたくなります。
実際、モニタリングポストの数値を調べた結果は↓のように低い数字を示していました。


モニタリングポストに人為的操作!?「郡山・相馬・南相馬30~65%も少なく表示」
10/5矢ヶ崎克馬氏(会見内容書き出し・資料)


<質疑応答>モニタリングポストに人為的操作!?
10/5市民と科学者の内部被曝問題研究会(会見内容書き出し)


福島のモニタリングポストの数値は信頼できない!グリンピースの放射能調査結果

文科省・やっと認めたモニタリングポストのインチキな数値。
けど「低いのはたった1割、しかもバッテリーのせい」


線量が高くなると校正?自由自在に変更可能なモニタリングポスト
「福岡県のモニタリングポストは高数値を示したので修正」東京は?



異常に高い放射線量の数値を記録して一向に改善されないされないモニタリングポストを設置して契約を解除された納入業者とはどこなのか?
モニタリングポスト4
この画像を見て検索してみたら、
(株)JBジャパンブランドという会社の製品で間違いはなさそうです。
所在地は福島県福島市笹谷字南田12-9で、地元の会社のようです。

代表取締役社長 菅藤真利
「私は、東日本大震災直前に海外で起業したばかりでしたが、未曽有の大災害による被害を目の前にし、帰国し地元福島にて再起業を決意して会社を設立しました」

会社沿革
2011年9月  会社設立
2011年10月  中国・大連福島国際貿易有限公司設立
2011年12月 増資500万→1,000万
2014年8月 大連九福餐飲管理有限公司設立



monitaringu.png
経営基本方針
4.ステークホルダーの尊重
利害関係者を大切にし、地域社会に貢献します。


「利害関係者を大切にし」という意味が私にはちょっとよくわからないのだけど、
利害関係者を大切にするならば、数値が低く出るように設定してもおかしくないのに、
それはしていなかったということになります。

本当に間違った数値を表示するのか?

原発事故を受けて福島で会社を設立したのが2011年9月。
中国ではどのような企業だったのか?
会社のホームページを見ると、
商社部門で扱っている商品は、
JB-100というスピーカー
熱感知肌着、
割り箸
を扱っています。
1


海外外食部門では、
中国で九福という飲食店をやっているようです。
2

そのどちらを見ても、放射線関係とは全く無関係です。
放射線測定器部門
3

つまり、原発事故が起きたので、中国製の放射線測定器を販売したら儲かると考えて福島に会社を構えたようにも思えてきます。
(これは、私の想像ですので、事実ではありません)

原発事故が起こる前から測定器を作っていた会社ではないことは事実のようなので、
本当に不良品で、異常な数値が出てしまうモニタリングポストなのかもしれません。

調べていくうちに別の会社の名前も出てきました。
福島電子計算センター

福島県発注の放射線測定器入札に苦情 参加不認可は不当
2014/01/07 06:10 【河北新報】

福島県が放射線測定器納入の入札参加資格を認めなかったのは不当だと、福島市の放射線測定器販売会社「福島電子計算センター」などが県政府調達苦情検討委員会に苦情を申し立てた。

申し立てによると、同社は県生活環境部が昨年12月6日に行った測定器納入入札に参加を申し込んだが、同社の扱う測定器がJIS規格に準拠していないとして参加資格無効と判定され、入札に参加できなかった。

測定器は福島市のJBジャパンブランド社製で、県保健福祉部が前月に実施した測定器納入の別の入札では、同社製の製品で問題ないと判断され、入札に参加して落札した。センターは「部によって製品の評価基準が違い、入札参加の適否判断が正反対になるのは不合理だ」と主張している。

今回の入札では別の業者が落札し、センターの申し立てを受けて契約締結を保留している。納入台数は1100台で浜通り地方の公共施設に配備する予定だが、時期が遅れる可能性がある。

県は「入札資格の適否判断に問題はない」と説明している。




株式会社福島電子計算センターが落札した入札案件、入札結果
全部で8 件の落札があり、その中で 最高落札価格が52,222,816 円
落札
2015年1月8日にリアルタイム線量測定システム 77式が落札されています。

ん?

福島県の入札結果を見てみると
入札結果(物品)平成26年12月実施分 福島県出納局入札用度課
nyuusatu 1
nyuusatu2.png

(株)福島電子計算センターは、
平成26年12月18日にリアルタイム線量測定システム を入札して、
数量として77式  落札金額は 52,222,816円となっている。

河北新報の記事になったのが1月7日でその翌日には落札したことになります。
記事になったから?落札できた??

結局落札できていたということです!
しかも5千200万円超で。
(株)福島電子計算センターが扱っているモニタリングポストはJBジャパンブランド社製ということが、河北新報の記事に書いてあるので、この二つの会社が今回の77台のうちおよそ半分の34台の異常な数値を示すモニタリングポストを設置したということで間違いなさそうです。


「新たな機器で計測を始める際、機器の健全性について調べた結果を、業者が県に提出する必要がありますが、提出しておらず」ということなので、あまりきちんとした会社ではない可能性は高いと思います。


実際は、モニタリングポストの不具合なのか?それとも数値は正しいのか?
事実はどちらでしょう??



原発事故によって国から出て補助金を目当てに
「今こそ儲けよう」という輩がワサワサといるということも、改めて感じさせられました。



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またデマ?

アルファ通信に数値を低くするように圧力、ってデマまだ出回ってるんですね。
1年前に記録を調べてくれた人がいて、実際の要求は「その装置では誤差が大きく、数値が低く出るから、正しい値が出るようにせよ」です。
反原発の人が毎回デマをまくので真面目に反原発活動してる人達には迷惑です

http://togetter.com/li/626472