阿久津篤史
2015年7月8日00時45分
2020年東京五輪・パラリンピックの主会場になる新国立競技場(東京都新宿区)について、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は7日、総工費2520億円の建設計画で工事を進めることを決めた。東京都内で開いた有識者会議(委員長・佐藤禎一元文部事務次官)で計画を報告し、了承された。
有識者として会議に出席した東京都の舛添要一知事も計画を容認したが、都の費用負担については明言しなかった。8日に遠藤利明五輪担当相と会い、費用負担について協議する。JSCは一両日中にも大手ゼネコンと契約を結び、今年10月に着工、19年5月の完成を予定している。
アーチ2本で建物を支える特殊なデザインを採用したのは、この日の有識者会議を欠席した建築家の安藤忠雄氏を委員長とする審査委員会だった。12年11月、イラク出身の建築家ザハ・ハディド氏(64)の案を「象徴的なアーチ状構造の実現は、現代日本の建築技術でしか造り得ない挑戦だ」と、公募46点の中から選んだ。13年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会で五輪招致に成功した東京は、このデザインの競技場を造ることをアピールした。その後、総工費が3千億円を超えるとの試算が出て、規模を見直した。
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