立体視向けの機能が追加された無償3DCG制作ツール「Blender」最新版v2.75が公開

　蘭Stichting Blender Foundationは1日（現地時間）、オープンソースの3DCG制作ツール「Blender」の最新版v2.75を公開した。Windows/Mac OS X/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。また、Windows版のインストーラーは窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

　本バージョンでは、立体視のための画像を生成できる“Multi-View”機能が追加された。3Dオブジェクトに変更を加えるとリアルタイムで立体視用表示の変化を確認できる。また、3Dディスプレイや3Dメガネなどで見るとそのまま立体視を楽しめるデータを出力可能。

　また、レンダラー“Cycles”がAMDのGPUを活用できるようになったほか、面光源の設定に環境光のサンプリングを助け、ノイズを減少させることのできる“Light Portals”オプションが加わった。

　そのほか、“3D viewport”でテクスチャーに彩色を行う際、対称な位置にあるテクスチャーへ同時に同様の彩色を行える機能が搭載された。加えて、モデリングの際の自動処理に、歪んだ領域を滑らかにする“Corrective Smooth”処理が可能となっている。

　動画編集のための“Video Sequence Editor”機能では、“Placeholder”オプションによって自動的にフレームの欠けを補完可能。

　さらに、被写界深度の表現をより高品質に行うオプションが追加されたほか、ファイルブラウザー上でフォントのプレビューが可能になった。加えて、「Blender」で3Dゲームを開発するための“Game Engine”にて、モデルのポリゴン数を距離に応じて滑らかに調整できるようになったほか、霧のようなアニメーションが可能になっている。

　ほかにも、数百のバグ修正や細かい機能の追加が行われている。