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川内原発 きょうから核燃料を原子炉へ
7月7日 6時00分

川内原発 きょうから核燃料を原子炉へ
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九州電力が来月中旬の再稼働を目指している鹿児島県の川内原子力発電所1号機で7日、原子炉に核燃料を入れる作業が始まります。作業は4日間の予定で行われ、再稼働に向けた準備は最終段階に入ります。
川内原発1号機と2号機は原発事故後に作られた新しい規制基準に去年、全国の原発で初めて適合しているとされ、現在、再稼働に必要な設備の検査を受けています。
このうち、検査が先行して行われている1号機で、九州電力は7日から原子炉に核燃料を入れる作業を始めます。原子炉建屋の隣の建物の燃料プールに保管されている157体の燃料をクレーンなどを使って、1体ずつ原子炉に入れることにしていて、最初の1体を午後から運び始める予定です。
川内原発1号機は福島第一原発の事故の2か月後に停止したあと、おととし1月末にすべての燃料が原子炉から取り出され、原子炉に燃料を入れるのは、およそ2年5か月ぶりです。燃料を入れる作業は今月10日まで4日間かけて行われる予定で、九州電力は「作業員を入れ替えながら24時間体制で作業を進める。安全を最優先に作業したい」としています。
その後、川内原発1号機の再稼働に向けた準備は最終段階に入ります。九州電力は緊急時に冷却水を注入する設備など安全上重要な設備の検査や重大事故を想定した総合的な訓練を経て、来月中旬に原子炉を起動して、再稼働する計画を示しています。

原子炉に核燃料入れる手順は

川内原発の原子炉に入れる核燃料は隣の建物にある燃料プールに保管されています。そこから、原子炉がある建物へ移動させる作業は燃料から出る放射線を遮るため燃料を水から出さないように行われます。
その手順は、まず、燃料が運び込まれる格納容器の中心部にある原子炉とその周囲に水を張っておきます。その後、隣の建物のプールで、燃料集合体をクレーンで1体ずつ、つり上げ、水中を原子炉建屋と接する場所まで移動させます。そこには「燃料移送装置」と呼ばれる運搬設備があり、燃料をセットし、寝かせるように倒した状態で、トンネルを通して隣の原子炉建屋に送られます。トンネルを出ると燃料は再び垂直に立てられ、クレーンで水中を移動させて原子炉に挿入されます。この作業を繰り返し、1日およそ40体のペースで4日間で157体の燃料をプールから移す予定です。作業の多くは自動化されていますが、燃料の移動はおよそ2年5か月ぶりになるため九州電力は手順書に従って慎重に作業を進めることにしています。
九州電力によりますと、原子炉の内部や周囲にはられる水は核分裂反応を抑えるため、ホウ酸の濃度を高めていることや、1号機の場合、運転停止から4年余りがたち、その前から使われていた燃料の発熱量も少なくなっていることから原子炉に燃料を移すことで、リスクが高まることはないとしています。

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