金の買取に注意。訪問買取トラブルとクーリングオフ
金などの貴金属などを買取市場が拡大している中で、トラブルも増加しています。中でもトラブルの事例が多かったのが「訪問買取」と呼ばれるタイプの買取業者です。中には押し売りならぬ「押し買い」をするような悪質な業者もいます。そのようなトラブルを受けて、訪問買取サービスは特定商取引法の改正(2013年)で大きく規制されています。今回は金などの貴金属の訪問買取トラブルで泣き寝入りしないで済む、クーリングオフについて紹介していきます。
金の買取トラブル
金価格の情報などを受けて、ネックレスや指輪などの金製品などを買い取る業者が増えています。しっかりと価格を比較するなどして売るというのは問題ないと思いますが、買取業者のしつこい営業(押し買い)などに負けて相場よりはるかに安い二束三文で売ってしまったといったトラブルも増えているようです。
そんなトラブルを受けて、金などの訪問買取については8日間のクーリングオフや買取業者(訪問)に対する規制が設けられました。ただ、その一方で気になるデータがあります。
貴金属の訪問買取に関するトラブル件数
2008年:69件
2009年:138件
2010年:2425件2011年:4150件
2012年:2644件
2013年:2559件
2014年:2497件
※全国消費生活情報ネットワーク・システムへの相談件数
2010年からトラブル件数が急増しています。2011年のトラブル件数が多いのは金価格がかなりの高値水準にあったことなども影響していることかと思います。
ただ、2013年に特商法の改正が行われているにも関わらず、2014年の買取をめぐるトラブルの件数は若干下がったくらいで高止まりしています。
これは、金などの訪問買取に対するクーリングオフについて知らない方が多いということの裏返しだと思います。
勧誘時の禁止事項や義務
1)事業者名と訪問の目的の明示が義務化
2)アポ無し訪問の禁止
3)消費者の売却意思の確認義務
4)嘘の取引条件などを提示することを禁止
5)長時間の居座りなど客観的にみて迷惑な勧誘の禁止
契約締結時の義務
1)購入価格や種類を示す契約書の交付義務
クーリングオフ期間中の義務
1)第三者に転売する場合は売主へ告知する義務
2)クーリングオフされる可能性がある場合、転売先への告知義務
8日以内なら契約解除が一方的に可能
まず抑えておきたいのは、金などの貴金属の買取(訪問)は契約から8日以内であれば無条件かつ一方的に契約解除をすることが可能だということです。
このクーリングオフ期間中であれば、買取してもらった金などをそのまま返品を受けることができます。また、転売されていた場合でもその転売先(第3者※)に対しても返品するように求めることができます。
※ただし、善意の第三者で無過失の場合は不可。
また、訪問買取業者に買取を依頼・対応する時も上記で挙げた「義務」や「禁止事項」を順守しているかをしっかりとチェックしましょう。
金などの買取に対するトラブル防止策
金などの貴金属の訪問買取に関するトラブルで注意したいのが、相談者の多くが「高齢者」「女性」だということ。
訪問営業の人間が怖い、高圧的だったなどの理由で、怖くて断ることができなかった。というような状況も加味する必要があります。また、早口でまくし立てられて考える暇を与えずに勝手に持ち去ってしまうというようなトラブル事例もあります。
こうしたトラブルがあることを家族間で共有し対策を事前に立てておくことが大切です。
・電話勧誘を信用しない(飛び込みはもっての他)
・そもそも家に入れない
・毅然と断る
・応対は一人ではなく二人以上で行う
・身に危険を感じたら警察に通報する
・納得して売る場合は「買い取り条件等の書面」を必ず受け取る
ちなみに、金(貴金属・装飾品)以外にも着物、毛皮、骨董品、自動車、バイク等が押し買い(訪問買取)のトラブルが多いとされています。ご注意ください。
電話勧誘は「不用品の買取」が入口になることが多い
ちなみに、金(貴金属)の買取について、電話で勧誘する時は最初から貴金属ではなく、不用品の買取を謳うことが多いです。壊れたテレビ、壊れたラジカセ、いらなくなった家具など、引き取ってもらえたら嬉しいなーと思えるような物を、無償で引き取りますよ(買い取りますよ)、と言っておいて自宅に訪問のアポを取ります(アポなしは今は禁止されているので)。
その上で、自宅に訪問してきて、「眠っている金製品(貴金属)はありませんか?」などといって買取を迫ってくるという仕組みです。こうした勧誘電話に特に注意しましょう。
金の買取をしてもらうつもりの時のトラブル対策
極端な話、上記のような「回りくどい方法」をとっている業者は買取価格に自信が無いから、あるいは相手を騙すつもり満々だからそんな方法をとっているのです。
もしも金の買取をあなたが検討しているというのであれば、金の買取を謳っている業者に依頼するべきです。また、査定をしてもらい、その場で即決しないことが大切です。もちろん、金価格は相場がありますので多少の変動はありますが、極端に動くものではありません。
あと、できれば一人ではなく二人以上で対応するというのも一つの手です。
まずはしっかりと査定をしてもらい、金額に納得ができたら、物品一つ一つの買取代金・買取条件等の書面を受け取った上で買い取ってもらいます。
また、クーリングオフ期間中は買取してもらった貴金属を転売しないことを確認します。
ちなみに、改正特商法により訪問での金買取の場合、代金を受け取ったとしても物品を業者に手渡すことを拒否することもできるということも覚えておきましょう。相手が信用できないと思った時は、物品をクーリングオフ期間中は手元に置いておくということを主張するのもアリだと思います。
(もちろん、クーリングオフ期間中に取り消しをしない場合は物品を業者に渡す必要があります)
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