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乳がん「核酸医薬」で臨床治験開始へ
7月7日 15時59分

抗がん剤や放射線治療などに続く新たながんの治療法として注目されている「核酸医薬」を使った国内初の乳がんの臨床治験を国立がん研究センターなどのグループが始めると発表しました。
「核酸医薬」は、がんに特有の遺伝子の一部を人工的に作り出し、がん細胞に注入することでがんの転移や増殖を抑えるものです。
国立がん研究センターの田村研治科長のグループは、乳がんの細胞の中では、がんの増殖や転移に関わる「RPN2」という遺伝子が活発に働いていることを突き止め、この「RPN2」の働きを抑える「核酸医薬」の開発に成功したということです。
治験では、乳がんが進行し、皮膚にがんが転移した患者30人を対象に「核酸医薬」を注射し、腫瘍を小さくするなどの効果や安全性を確認することにしています。
治験を行う田村科長は「核酸医薬が、実際にヒトに応用されるところまできた意義は大きいと思う。皮膚に転移した腫瘍は痛みや出血が患者にとって苦痛だが、いまは根本的な治療方法がないので、効果を期待したい」と話しています。

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