箱根の「黒たまご」復活待った 人工的な製法に規制かかる
2015年7月7日6時0分 スポーツ報知
神奈川県箱根町の箱根山の火山活動の活発化により5月4日から製造・販売が中止されている大涌谷名物「黒たまご」の復活を目指し、製造元の奥箱根観光が先月から始めた人工的に製造する方法に「待った」がかかっていることが6日、分かった。
天然の温泉水で製造していた大涌谷は立ち入り禁止区域となっているため、同社は硫黄泉を入れた鍋に「湯の花」や粘土を加えて卵をゆでて、製造する方法に着手。7月から町内の土産物店2店舗で、買い物客を対象にサービスで試作品の配布を開始した。
しかし、6日に保健所からの指摘を受けて自主的に製造と配布の中止を決めたという。
小田原市保健福祉事務所の食品衛生担当者は「今まで認められていた大涌谷とは別の施設で食品をゆでたものを商品として販売するためには別の規制がかかってくる。その旨をお話しさせていただいた」と説明。販売ではなく、実験的に行う分には問題はないという。
「黒たまご」は漆黒だが、試作品は完全に黒くはならず灰色。時間が経過すると次第に灰色から黄色に変色してしまい、本来の「ホクホク感」が足りないという。
姉妹品の「燻製(くんせい)風味黒タマゴ」などの関連商品を販売している「くろたまSHOP南温泉荘店」では、買い物客に試作品を2日間で40個ほど配布した。今後の製造については未定だという。