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最終更新日:2015年4月9日(木曜日)  ID:2-2-7113-4386     印刷用ページ

情報発信元:  文化振興課 文化財係 本庁舎4階

瓢箪島が登録記念物に登録されます

 11月16日に開催された国の文化審議会で瀬戸田町垂水沖に所在する瓢箪島を国の登録記念物(名勝地)に登録するよう答申がだされました。
 瓢箪島説明文
 瓢箪島(黒島)は、広島県尾道市の生口島と愛媛県今治市の大三島の中間に位置し、島の中央を東西に広島県・愛媛県の県境が横切る無人島である。
島の周囲は約700mで、高さ23.4mの丘が島の北側に、35.2mの丘が島の南側にある。それにより、島を横や真上からみると瓢箪の形状をしており、瓢箪島という別名で呼ばれている。
黒島については、以下の伝承がある。
 この島の取り分を争って、生口島の神様と大三島の神様がそれぞれの島民と相談して、島取りの綱引きをすることとなった。島の中央に綱をかけ綱を引き合った。それぞれの力は拮抗し、島の中央がくびれてしまった。その様子を見ていた島民たちは、島の行く末を案じて和解することにした。それで、島が瓢箪のような形となった。
これは、民話ではあるが、その背景には、良質な漁場である島の周辺の権利を巡って、古来より紛争も多く、その都度境界線の調査が行われている。
 現在でも明治時代に建てられた境界石がある。
 こうして、境界争いがありながらも、島は良好な状態で保存され、開発を免れてきた。島を生口島側や大三島側から見る景色は、背後の島々とあいまって、素晴らしく、瓢箪島の別名のとおりの景観が保たれてきた。
 瀬戸田町に伝承されている舟歌に「場所じゃ 所じゃ 垂水は場所じゃ 長木垂木のでる所じゃ 垂水天神様が御発構で瓢箪小島を横に見て千石船をふりつなぎ」とあり、古来より素晴らしい景観として取り上げられていた。
 こうした中で、昭和39年から放映されたNHKのTV人形劇『ひょっこり、ひょうたん島』の人気により、瓢箪島がそのモデルではないかとされ、その後、垂水区の人々により、瓢箪島を活用した活動が行われた。『ひょっこり、ひょうたん島』の大型模型を作成して広島フラワーフェスティバルに参加したり、「愛瓢会」を結成して垂水区で瓢箪づくりが盛んに行われた。
 こうした取組は市民がいかに瓢箪島を愛しているかをうかがうことができ、昔から古歌や様々な伝承を伝え、独特の美しい景観を醸し出している瓢箪島は、名勝地として高い価値がある。

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