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「パパ、なんで会社を辞めたの?」

 

「パパ、なんでお仕事していた会社を辞めたの?」

 

雨が降る日曜日の夕方、家族と買い物に出かけた。

近所のスーパーまで傘をさしながらブラブラ歩く道中、子供が不思議なことを言い出した。

 

「パパ、なんで会社を辞めたの?」

 

「え……? なんで会社辞めたか?」

 

「前は会社に通ってたのに、いまは家でお仕事するようになったでしょ?」

 

その通りだ。

ぼくは2013年の年末で仕事を辞めてフリーランスになり、かれこれ1年半以上は自宅で仕事を続けてきたのだが、それが今になって急に不思議に感じたのかもしれない。

 

「なぜ、それが気になったのか?」よりも、「なぜ、このタイミングで質問してきたのか?」がすごく気になった。それまでも子供に対して仕事のことを説明したり、ときには仕事部屋に子供が入ってきて、コラコラ…みたいなことがありつつも、一年半もの間「親が仕事をする姿」を見せてきたつもりでいた。

 

子供のふとした一言が、自分の心をえぐることがよくある。

ちょっと落ち込んで厳しい顔をしていると、「もっとニコニコしてみたら?」と言われ、あるときにはどこでそんな言葉を覚えてきたのか「あなたの げんじょうを たのしんで!」みたいなことを言われる。

 

おおよそ論理では説明ができない子供の感性。

あやし〜〜い話になってしまうが、神さまが子供の口を借りて、自分にメッセージを伝えてきたのか?と考えさせられるときがよくある。

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会社を辞めた理由

”オトナの事情”で説明すると、ぼくが会社を辞めたのは「逃げた」からだ。

窮屈でしょうがなくなり、結果的には軽度の鬱病を発症して、会社組織で働くことができなくなった。

 

「できなくなった」と表現すると受け身な匂いがしてしまうが、当時は社内にいるだけでも動悸が激しくなり、汗をかき、同僚と話すだけでも身体が震えた。

参考:鬱病と診断されてから、”かけ足” で会社を退職するまで。

 

それでも何とか会社には行ったが、人生で初めて「仕事が嫌だ… 会社に行きたくない…」と本気で思った。

 

鬱病を説明するのは難しすぎる…。

最後の会社には、家族ぐるみで良いお付き合いをしていただいたこともあり、社長や同僚のことは子供も知っていた。

 

そんな温かい会社を辞めたことについて「パパは、少ししんどくなったんだよ。」みたいな説明をしたことがあるが、「精神を病んだ」「メンタルが壊れた」という説明は、あまりにも難しすぎる。

 

ただ「メンタルを病む可能性は誰にでもある」ということを子供にも伝えたいし、知っておいて欲しい。もっと大きくなったら細かく説明する日がくるだろう。

 

今回は「もっと家族の顔を見たかったからだよ…」と説明した。

参考:鬱病で会社を辞めてから、完治して独立するまで。

 

 

「歓喜、苦悩も含めた働く姿」を伝えること

ぼくは家庭内で、メンタルの調子を隠さない。

独立独歩で仕事をしていれば、喜びにあふれる日もあれば、不安に押しつぶされそうな日もある。

 

これは会社員でも同じだ。

ただフリーランスの場合は、その恐怖・失敗が「将来への不安」と直結することから、過剰なぐらいに妄想し、深く考えてしまうことがある。

 

昔は家族の前では明るく、楽しく振る舞ったほうがいいと思っていた。

でも最近では、「歓喜、苦悩もふくめた”働く姿”」を見せた方がいいような気がして、まるで子供のような感情の浮沈をそのまま表現している。

 

正解かどうかは分からない。

参考:マイペース・脳天気・前向きな人が、鬱病になるまで。

 

自宅で働く両親から受けた影響

ぼくの両親は自営業ではないものの、自宅で働いていた。

「仕事は家でするもの」という考え方だったぼくが、「会社に通勤する」という概念を知ったときは心底おどろいたものだ。

 

今になって思えばありがたかった。

親が目の前で仕事をしたり、苦悩したり、イライラしたり、人の役に立って笑い合ってる姿を間近で見ることができたからだ。

 

ぼくは仕事が大好きだが、少し冷めたところがある。

それは、親が働く姿を間近でみて育ったことで、「仕事というものは、人間のあらゆる感情が爆発するものだ」と、考えているからなのかもしれない。

 

イライラもする。

鼻息荒い人もいる。

「金!金!」の人もいる。

騙す人もいる。

人を巻き込むぐらい明るい人もいる。

絶対的な影響力を持つ、有力者もいる。

 

驚くことでもなく、非難することでもなく、それが当たり前だ。

参考:とにかく行動する人と、立ち止まる人のちがい。

 

 

「食っていく仕事」よりも「社会の役に立つ事業」を

一年半を過ごしてみて感じたのは、「フリーランスの罠」だった。

「食っていくための仕事」はスケールが小さく、もっと「社会の役に立つ事業」をしようと考え、そのために株式会社をつくることにした。

 

いや、家族が食べていけるのはありがたいし、養う責任もある。

しかし、そのような小じんまりとしたスケールでい続けると、結果的に食えなくなるのはハッキリと分かっている。

参考:フリーランスで生き抜く力と、勘違いしやすいこと。

 

仕事とは? 事業とは?

仕事をする姿を見せることで子供に伝えたいことは、ざっくりこんな感じだ。

 

お金を稼ぐこと

人を喜ばせること

社会の役に立つこと

自分自身で決断すること

 

カッコ悪い姿を見せるわけにはいかない。

「パパ、なんで家で仕事するのも辞めたの?」と言わせないように。

参考:安心しろ! あなたは才能が無いからこそ、フリーランスになるのだ。

 

ミラクリから一言

心臓をえぐられたかと思ったw

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