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» 2015年7月 6日 更新

価値観経営の時代。ソーシャルメディアが変えるマーケティング BABYMETAL現象から考えるブルーオーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略は有名な経営戦略の一つであるが、
今ビルボード海外アーティストアルバムで1位を獲得するほどの世界で人気のBABYMETALについてブルーオーシャン戦略に基づいて考えていきたいと思う。

まず、以下のミュージックビデオを見て欲しい。アイドルとメタル音楽の融合を目指して結成された彼女らのビデオは2900万回再生され、世界中にセンセーションを巻き起こし欧米各地でのライブも成功させてきた。

1.コストの削減と価値の向上が競争のないオンリーワンのポジションをつくる

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例えば、シルクドソレイユは、サーカスに必須のピエロや動物を無くしてコストを抑えて
買い手にとって価値の高いテントやストーリー性のある展開を加えることで、独自の地位を確立した。

同様に、ベビーメタルも、シンプルな舞台セットと、プロジェクターによるストーリー展開で

MC無し、衣装替え無しといった他のコンサートで行われているような要素を省きシンプルにすることで全体の運用コストを抑えている
これに加え、アイドルだけでは得られなかった「メタル」という要素を加えることによって付加価値を増し独自の地位を確立している。

まさにこれがバリューイノベーションである。

2.ブルーオーシャンの4つのアクション

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さて、新しい価値というのは、実は全く新しいものは本当にすくない。
ほとんどが「組み合わせ」によるものである。

ブルーオーシャン戦略では

・増やす
・減らす
・取り除く
・付け加える

という4つのアクションの組み合わせが新しい価値を生むとされる。ベビーメタルの場合は、メタル側からすればPOPミュージックを加えたことになり、POP側からはメタルを加えることによって新しい音楽ジャンルを確立しつつあるといえる。

3.BABY METALに学ぶ新しい価値の生み出し方

企業にとっても、新しい競争の無い市場を生み出すことはとても重要な要素であることは間違いない。ただ、新しい市場を作るときになにも全く新しいものである必要はないのである。

既存の商品について、お客様の不満は何か、それを解決するために加える要素はなにか、そんな顧客志向で考えていくことでまったく新しい価値を提供できるようになるのである。

さて、あたななら、何と何を融合させて新しい価値を生み出せるだろうか。

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プロフィール

石田陽之

石田陽之

株式会社サイバーブリッジ代表取締役、中小企業のSNS活用&リスク管理、海外企業の日本マーケティングコンサルタント。

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