中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

大砂嵐 夜はチキンと食べてます? ラマダン中の夕食を直撃

2015年7月7日 紙面から

「早く食べたい!」食事前に大好物のチキンを持っておどける大砂嵐(左)と友人のハニーさん=愛知県稲沢市の大嶽部屋宿舎で(嶋邦夫撮影)

写真

 エジプト出身で西前頭8枚目の大砂嵐(23)=大嶽=が、名古屋場所に休場明けで復帰する。夏場所7日目の稀勢の里戦で左肩を強打、左肩甲骨骨折と診断されたが、再起に向け愛知県稲沢市の大嶽部屋で稽古の日々を送っている。その大砂嵐は6月18日からイスラム教のラマダン(断食月)中。6日は、昨年の名古屋場所で本紙にコラムを連載したムハンマド・ハニーさん(35)が大砂嵐の夕食に突撃した。

 午後7時13分。イスラム教徒向けのスマートフォンのアプリが、イフタール(ご飯)の時間をアラームで知らせる。「おなか減ったよ〜」。日の出から日没まで飲食を断つラマダン19日目。大砂嵐は待ちに待った食事の時間がくるとチキンの丸焼きに手を伸ばした。

 この日のメニューはチキン、ケバブ、牛肉のミンチ入りパン、塩とバターで味付けした白米、レンズ豆のスープ、サラダ…。大砂嵐が兄のように慕うハニーさんが「最初は水分を取るんです。それから…」と説明している間に、大砂嵐は「うま〜い、うまいよ! チキンは骨まで食べる。一番楽しい時間です」とパクパク。左肩甲骨を骨折してから「2カ月間、稽古できてない。体重は変わってないけど筋肉が落ちてる。押すと痛い」と万全ではないが、「名古屋場所は出ます! 痛いけど出るしかない」と気合を入れた。

 昨年の大活躍はまだ記憶に新しい。5日目に鶴竜をすくい投げで破り横綱初挑戦で初金星。続く6日目には日馬富士を引き落とし、史上初となる初金星から2日連続の金星を獲得した。「相撲の世界で初めてのこと。自分が歴史をつくった。うれしいし、名古屋のイメージはいいです。でも、去年は去年。考えない方がいいかな」と初心を忘れず挑む。

 去年は場所前から千秋楽までラマダン。今年は5日目に終わる予定。大砂嵐も「今年の方が楽だけど、稽古してないから大変です。でも、いつも目標は変わらない。一番一番に集中する。神様の力もあります」。そう言って、お祈りのため名古屋市内のモスクへ出かけたのだった。 (岸本隆)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ