若者は、なぜLINEで人を傷つけてしまうのか

相手とわかりあう「4×4の法則」とは?

LINEのようなSNSやメールの本質をわかっていないのは、実は若者だけではない。上手なコミュニケーションをするにはコツがある(写真:Taka/PIXTA)

あなたは、こういう空回りシーンに遭遇して、もどかしさにジリジリしたことはないだろうか。

職場の会議で、皆の意見が汲めない独善的な上司。指示の言葉が通じない、宇宙人的な部下。町内会の集まりで、延々と自説をしゃべるヒンシュクおじさん。PTAの懇談で、狭い視野で学校に噛みつく保護者。杓子定規な対応で火に油を注ぐ教師。学校のホームルームで、堂々巡りでちっとも先に進まぬ話し合い。ネット上での、ああ言えばこう言う式の果てしない炎上・・。

コミュニケーション不全がもたらす不経済性

これら一つ一つは些細だから誰もニュースにはしないけれど、日々、日本社会の至る所に蔓延しているコミュニケーション不全。こうして無駄に費やされている時間や労力を総計したら、社会全体で一体どれほどの不経済だろう。

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巷の小さなロスだけではない。国レベルの議論でも、原発政策、消費税の更なる引き上げ、安全保障・・。課題山積の今ほど、社会に《議論する力》が求められているときはない。

5月15日に安倍首相が提出した安保法制関連法案は、9月27日までの会期延長が決まり、国会で審議されている。野党側は、この後の審議時間の《量》をまず問題視しているが、《質》を伴った審議が出来るかどうかも大問題だ。

「問答無用!」と賛否双方で持論を言い張り合うばかりでなく、双方とも「話せばわかる」説得力ある言葉のキャッチボールができるか。そこが肝心だ。

「話せばわかる」「問答無用!」――言うまでもなくこれは、83年前である1932年の同じ5月15日、五・一五事件で殺害される直前の犬養首相と青年将校が交わしたという伝説の問答だ。社会が《議論する力》を失った時の破滅的な末路を象徴しているではないか。

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