(新番組)乱歩奇譚Game of Laplace 2015.07.03


(小林)ん…。
あっ。
ああ…。
(小林)先生…?《その日初めて退屈じゃなくなった》
(パトカーのサイレン)
(加賀美)ご苦労さまです。
(加賀美)彼がそうか?
(警察官)はい。
(加賀美)後は私が。
(警察官)はっ。
(加賀美)君協力してくれるね?重要参考人として。
容疑者じゃないんですか?
(加賀美)断定はできない。
君が利用されているという線もあるからね。

(羽柴)通してください!・
(警察官)おい君!
(羽柴)小林!羽柴君。
(警察官)君!お前が犯人なわけないだろ!うん。
でもどうしよう。
目が覚めたらこうなってて…。
お前が先生を殺す理由がないだろ!
(警察官)君かばうようなら君も連行するが?構いませんよ。
俺も行きます。
(警察官)何なんだ?君は。
そっそいつの友達ですよ。
(中村)それは理由にならないなあ。
僕はクラス委員で生徒会長です。
他の生徒たちに事態を説明する必要があります。
これなら理由になるでしょ?
(中村)君先生方より真面目だな。
(中村)事件に関わってもろくなことないんだから気楽にいこうよ〜。
(警察官)さあ。
ちょっ…。
(明智)騒がしいな。
(警察官)こら生徒は立ち入り禁止だ。
(加賀美)ああいいんだ。
(警察官)はっ?
(加賀美)彼は私が呼んだんだ。
彼は許可証を持った探偵だよ。
(警察官)あっ失礼しました!宮付きの…。
探偵?頭痛がひどい。
フム教師のバラバラ死体か。
派手だな…これはいい。
(加賀美)生徒の前で不謹慎だぞ明智君。
少年災難だな。
えっ。
いえ。
証明すればいいんですよね?
(明智)君が犯人でないと…か?誰が犯人か…です。

(ドアの開く音)話を聞かせてくれてありがとう。
いえ。
凶器を僕が握っていたんです。
疑われるのは当然です。
君はいやに冷静なんだな。
そうですか?まだ小林を疑ってるんですか?今のところ警察はね。
私はそう思いたくないが…。
(中村)14歳だったら犯人が判明するまでは拘束されてたわけだがね。
気を付けます。
行こうご両親が待ってる。
うん。
しかしホントにいいんすかね。
一番の容疑者を帰しちゃって。
これは明智君の指示です。
(中村)あ〜探偵さんのね。
それに私は中学生が担任を殺すなんて信じたくありません。
ハァ今どきやっちゃう子はやっちゃうっしょ?あんまり理想ばかりでも…。
(加賀美)ええ。
あっいや意見が過ぎました加賀美刑事!取り繕わないでください中村さん。
(生徒)結局犯人見つかってないんだろ?
(生徒)でも教室にいた生徒って…。
(生徒)おいあれ!
(生徒)あっマジかよ…。
(生徒)意外と早く授業を再開するんだな。
(生徒)新しい先生気が重いだろうな。
おはよう!
(生徒)羽柴君。
(生徒)あの…。
先生をバラバラにしたのって…。
大丈夫だよ。
警察には僕も立ち会った。
小林のことはぬれぎぬだよ。
(生徒)うっうん…。
(生徒)羽柴君がそう言うなら。
気にするな。
みんな不安なだけだ。
ありがとう気にしてないよ。
ならいいけど…。
みんなの不安は分かるよ。
容疑者と一緒にいるんだから。
大丈夫だよ。
真犯人を見つけさえすればそれで気にもされなくなるよ。

(戸の開く音)
(花菱)ハーイ皆さん席に着いてくださいね。
新しい先生ですか?
(花菱)ええ。
あなたがクラス委員の羽柴君?えっあっはい。
(花菱)今日から皆さんの担任になります。
花菱でーすどうぞよろしくね。
大変な事件だったけどみんなで乗り越えていきましょうね。
《犯人がわざわざ死体を目立つ形にしたのは先生に殺される理由があるのだと伝えたいから》気が付いたら朝だった。
僕は教室で眠っていて…。
いや眠らされていたんだ。
それはそうだね。
こんな所で一夜を明かす理由はないもの。
犯人は僕にぬれぎぬを着せることができる人。
そうだね。
たぶん僕か先生の知り合い…。
・小林。
面白いな新しい先生。
(花菱)皆さん優秀なので授業の遅れもすぐに…。
そう…だね。
(チャイム)
(花菱)小林くーん大変だったわね。
私信じてるから。
このクラスに悪い子なんていないって。
ありがとうございます花菱先生。
(花菱)あっごめんなさい。
でっで〜私最初小林君のこと女の子かと思っちゃった。
よくそう言われます。
(生徒)ねえちょっとヤバいよね。
(生徒)男の子なのにずるいよね。
(星野)小林君は小学校でもよく間違われてたよね女子に。
そうなの?小林君。
あーんもうカワイイ!若い!嫉妬しちゃう!ちょっ!先生何やってるんすか!?ウフフ。
私クラス担任持つの初めてだから緊張してるの。
それじゃあまったね〜。
(生徒)先生そのお洋服すごくカワイイですね。
(花菱)え〜ホント?うれしい!
(星野)新しい先生変な人だね。
そうだね。
でもいい人みたいでよかったよ。
うん。
プレッシャーを克服しようと頑張ってるんだね。
そうか…。
殺人事件のあったクラスの担任だもんね。
(星野)先生があんな形にされちゃって…。
ああ…いい先生だったのに…。
(星野)つらいけど頑張ろうね小林君羽柴君。
うんまたあした。
何だよ?寄りたい所って。
ありがとう付き合ってくれて。
あっああ…。
今日決心したんだ。
えっ?何を!?行ってみるんだ。
いやどこにだよ!?あの人の所に。
ハァハァ…エレベーター直してくれ…わっ。
すみませんすみません!すみません!小林がこんなに積極的なの初めて見た…。
すみません!帰る…か?・
(ドアの開く音)来るなよ。
来ました。
なぜここが分かった?警察に呼ばれたとき刑事さんの携帯の着信ナンバーを見ました。
あの電話番号だったらこの辺りです。
調べてみたらずいぶん前に閉店しているお店だったんですね。
でも不動産に聞いたらここに事務所が入ってるって。
それで特定したのか?ほとんど勘です。
でも来たらきっとここだって感じたんです。
勘か…。
あっ小林!俺が携帯電話だったら分からなかったな。
おい靴脱げ。
あの日一度も携帯電話を手に取らなかったから持ってない人だと思いました。
フンよく見ているな。
確かに携帯は嫌いだな。
パソコンはあるのに?ないとシムシティができないだろ。
あれ全部事件の資料ですか?動かすなよ。
ああ見えて定位置なんだ。
分かります。
定位置なんだ。
ずいぶん古い椅子ですね。
前のオーナーが置いていった物だ。
趣味が良かったのはそれだけだな。
それしかない。
別の物が飲みたかったら持参しろ。
フン。
あのあなた歌舞伎町高校の明智さん…ですよね?俺もあれから調べました。
都市伝説になってるんですね。
高校入試でオール100点。
入学式の後一度も登校してこないのに退学にならない。
宮内庁公認特定未成年不登校許可。
はっ?宮内庁?俺が学校に行かないのは政府から許可されているからだ。
病気…なんですか?極めて健康だよ。
じゃあ心の病気なんですか?そう見えるか?あっいや…。
俺は政府に才能を提供することで特別な待遇を受けている。
才能?探偵としての頭脳。
そう。
一般人で知ってるやつは少ないがこの国には戦前から様々な特別許可秘密結社が存在する。
もちろん公にはしない。
たとえバレててもはっきりとえこひいきで憲法違反だからな。
でも実在する。
そうしないと才能や能力がある人間を埋もれさせてしまうことになるからな。
まっそういう人間を都合よく抱え込んで利用したい方便だな。
非常識だ…。
常識なんていくらでも恣意的に操作することができるんだ。
なあ羽柴坊ちゃん。
一度見た資料は忘れない。
大コングロマリット羽柴財団の御曹司羽柴壮二。
君だって家を継げばいずれ社会の仕組みを教えられるだろうさ。
嫌でもね。
継ぎますよ。
でも俺はそんな後ろ暗いものには関わりません。
そうかい。
で用があるのはそっちなんだろう?何しに来た?明智さん僕を助手に…。
募集してない。
小林!お金は要りません。
ボランティアも募集してない。
分かったら帰れ。
初めて…面白いなって思ったんです。
いくら推理ゲームをしたり本を読んでも満たされない。
何をやっても退屈だ。
空虚だ。
だけど先生が殺されて僕が疑われていて…。
この状況が楽しいんです!小林…。
楽しい?カワイイことを言うじゃないか。
でもな好奇心に殺されるぞ。
今のまま生きてても仕方ないですよ。
何言ってんだよ…。
フン。
ハァ。
《いくら薬を飲んでも痛みが消えない》・
(音楽)《生きてても仕方なかった》小林少年君は依然疑われている。
でもあなたは僕が犯人だと思っていないのでしょう?フッそうだな。
あれから1週間そろそろ犯人がしびれを切らしてアピールを始めるころだろう。
アピール?この事件の犯人には承認欲求がある。
えっ?教師をあんなふうにしたのは見せしめのためだ。
制裁のつもりなんだろう。
だがその後騒がれる様子もない。
犯人にしてみれば面白くないだろうさ。
なぜ騒ぎになってないのか?報道規制したんですか!?徹底してな。
手を回して一切報道させないようにした。
学校もすぐに通常運転になっただろ?特例の許可ってやつですか?小林を学校に戻したのもそうなんですね?OK話が早い。
あとな誰かがあおりでもしないかぎり意外と騒がないもんなんだよ日本人ってのはな。
自分に関係のないことは視野に入らない。
知覚してないのだからそもそも興味も持たない。
冷たいですね。
君みたいな熱いタイプの方が特別だ。
俺も事件の事情なんてどうでもいい。
俺が探偵なんてやっている理由は一つ。
異常犯罪のリアル謎解き。
これ以上に面白いゲームはない。
最低だ。
ありがとう…んっ?小林?フッ。
壊れるぞ。
壊れたいです…。
よし君を試すゲームをしよう。
本当に真犯人がいるのだとしたら解決してみせろ。
そしたら君の勝ちでいい。
もしそれができたら俺が許可しなくても君が知らない非常識の世界からお呼びが掛かって少しはそのモヤモヤした退屈のかせから逃れられるかもな。
非常識だ…。
小林こんな所二度と来ちゃ駄目だ!失礼しました!ああ言い忘れていたが小林君君あらためて逮捕状が出ているぞ。
殺された君らの先生などうも殺人鬼だったらしい。
小林少年君は共犯者として疑われている。

(ノック)通報したんですか!?さっきメールでな。
容疑者が訪ねてきたんだ。
当然だろ?おい!靴脱げよ!
(加賀美)小林君残念だ…。
加賀美さん…。
(中村)君の指紋が付いた凶器が被害者の実家から大量に発見されてね〜。
被害者の実家?先生の…ですか?これだな。
何だ?それ…。
(中村)殺された担任教師の実家からね…。
(加賀美)そのガレージから新たに大量の死体と凶器が発見された。
人間椅子…。
(加賀美)君たちの元担任は被害者以前に加害者だったんだ。
(中村)自宅で日曜大工に励む大量殺人者だったわけだ…。
小林君信じたくはないが見過ごすことはできない。
小林!そのこと知っていて僕らを足止めしていたんですか!足止めとは聞き捨てならないな。
俺は帰れと言った。
でも食い下がってここに残ったのは君らの方だ。
それにゲームは難易度が高ければ高いほど楽しいだろ?あんたは…。
そうですね楽しいです。
何言ってるんだ?ゲーム…。
スタートだ。

(生野)うわすごい!ここロケするとこじゃないですね。
カメラさんの都合なんてお構いなし
2015/07/03(金) 01:55〜02:25
関西テレビ1
[新]乱歩奇譚Game of Laplace[字]

「人間椅子 前編」
ある日コバヤシ少年はオブジェと化した死体の前で目を覚ましました。それは殺された担任教師だったのです。さあ今ここに物語が始まるのです。

詳細情報
番組内容
「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと—」
没後50年となる日本を代表する作家・江戸川乱歩が綴った、「人間椅子」・「影男」・「怪人二十面相」・「パノラマ島」など心躍らされる、耽美かつ奇怪、そして幻想的な世界観を、数々の話題作を送り出したアニメ界の奇才チーム、監督:岸誠二、脚本:上江洲誠、制作:Lercheが、現代に蘇らせた完全新作アニメーション!!
番組内容2
「その日、初めて退屈じゃなくなった—」

とある中学校で起こった教師のバラバラ殺人事件。
この学校に通う少年・コバヤシは、事件の捜査に訪れた天才探偵・アケチと出会う。
異常犯罪ばかりを捜査するアケチに対して興味を持ったコバヤシは、友人のハシバの心配をよそに、自ら「助手」を志願する。
次々と起こる奇怪な事件の中で、コバヤシは退屈な日常を捨て置いていくのだった。
出演者
アケチ: 櫻井孝宏 
コバヤシ: 高橋李依 
ハシバ: 山下大輝 
カガミ: 小西克幸 
ナカムラ: チョー 
黒蜥蜴: 日笠陽子 
影男: 子安武人 
ミナミ: 藤田咲 
死体君: 山口勝平 

ほか
スタッフ
【原案】
江戸川乱歩 

【監督】
岸誠二 

【シリーズ構成・脚本】
上江洲誠 

【キャラクターデザイン】
森田和明 

【総作画監督】
山形孝二 

【プロップデザイン】
廣瀬智仁 

【CGディレクター】
内山正文 

【美術監督】
宮越歩 

【美術設定】
曽野由大 

【色彩設定】
加口大朗 

【撮影監督】
三品雄介 

【編集】
坂本雅紀 

【音響監督】
飯田里樹
スタッフ2
【音楽】
横山克 

【アニメーションプロデューサー】
比嘉勇二 
鹿嶌舜 

【アニメーション制作】
Lerche 

【制作】
乱歩奇譚倶楽部

ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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