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次世代SSDの接続規格「NVMe」とは(後)
2015/04/30
NVMeは、SCSIやSATA(Serial ATA)と同じく、ストレージを接続するための規格だ。パイプラインやランダムアクセスなど、メモリーベースのストレージであるSSDの特徴を活用できる。また、SATAやAHCIの登場から現在までの間に進化した、データのレイテンシー(遅延時間)短縮のための手法も反映している。
(前回から続く)
ドライバは標準装備が進むも、BIOSとコネクタはまだ先
NVMeの大きな利点の1つは、ドライバの登場について心配する必要がないことだ。Linuxはカーネル3.1からNVMeをサポートしている。Windows 8.1とWindows Server 2012 R2にも純正ドライバが入っている。また、FreeBSD用のドライバも作業が進行中だ。AppleがNVMeのサポートを決めた時には、そちらを簡単に移植できるはずである。
一方で、BIOSのサポートは大きく不足している。NVMe対応のBIOSがなければ、NVMeのドライブを起動に使うことはできない。だが、PCIe x4スロットやM.2スロットを搭載したマシンであれば、NVMeドライブをセカンダリストレージとして利用することは可能だ。BIOSをNVMeに対応させることは、技術的なハードルは高くないものの、開発にかかる時間と費用を考えると、過去の製品群にさかのぼって適用される可能性は低そうだ。
アーリーアダプターにとっては、同じくらい厄介な問題がもう1つある。接続に関する問題だ。最初のうちは、PCIe Gen 3スロットを使う拡張カード型のNVMe SSDが数多く登場するはずだ。2.5インチのNVMe SSDはすべて、NVMeとSATA Express用に開発された新しいSFF-8639コネクタを利用するが、現時点ではこのコネクタはハイエンドのサーバーにしか搭載されていないからだ。SFF-8639による接続では、PCIe Gen 3の4レーン、SATAポート2個、サイドバンド信号のチャネル、3.3Vと12Vの両電圧を使用できる。