都立高入試:マークシート全面導入へ…採点ミスを防止
毎日新聞 2015年06月11日 11時36分(最終更新 06月11日 15時20分)
東京都立高校の入試で昨年、採点ミスが相次いで発覚した問題に関し、都教育委員会は11日、来年の入試から、記号選択式の問題でマークシート方式を全面的に導入することを決めた。今年2月に20校で試行した結果、ミスの再発防止に有効と判断した。一方、今年の入試でも計99校で1064件のミスがあったことが分かった。本来は合格だったのに不合格とされた受験生(追加合格者)はいなかった。同日の都教委の定例会で報告された。
都教委によると、記述式の問題で誤字脱字などがあった場合、本来は都教委の基準に沿って採点する必要があるが、誤って部分点を与えるなどしたケースが1004件を占めた。このほか、合計点の計算間違いなど単純ミスが60件あった。
都立高の採点ミスは2014年4月に発覚。その後の調査で12〜14年に計3052件のミスがあり、追加合格者も22人いたことが判明した。都教委は今年、公立高では全国で初めてマークシート方式を試験導入したほか、採点の日数を増やすなど再発防止に向けた取り組みを進めていた。【稲田佳代】