天気:九州で大雨…34万人に避難勧告、熊本で土砂崩れも

毎日新聞 2015年06月11日 11時33分(最終更新 06月11日 13時53分)

土砂崩れの現場=熊本県宇城市で2015年6月11日正午、津村豊和撮影
土砂崩れの現場=熊本県宇城市で2015年6月11日正午、津村豊和撮影

 九州地方は11日、上空に停滞した梅雨前線の活動が活発化し、熊本、長崎両県を中心に激しい雨が降った。降り始めからの総雨量が200ミリを超える地域もあり、熊本県苓北(れいほく)町で4713人に避難指示が出されたほか、熊本、長崎両県の約13万8800世帯約34万7800人に避難勧告が出た。

 福岡管区気象台などによると、降り始めの10日正午から11日午前10時までの総雨量は、熊本県宇城市三角218ミリ▽長崎県南島原市口之津211ミリ▽大分県由布市湯布院73.5ミリ−−を記録。熊本県宇城市では11日午前8時15分までの1時間雨量が57ミリの非常に激しい雨を観測した。熊本県宇城市では無人の店舗兼住宅に裏山の土砂が流れ込む被害があったほか、各地で床上、床下浸水や道路の冠水、土砂崩れによる通行止めが相次いでいる。

 避難勧告が出ているのは熊本県内の11市町村で、このうち天草市や宇城市、美里町など8市町村では全域に勧告が出た。苓北町は全域に避難勧告を出した後、危険が高まったとして一部世帯を避難指示に切り替えた。長崎県でも雲仙市全域や南島原市の一部に避難勧告が出された。

 福岡管区気象台によると、引き続き前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定となるため、11日夜にかけて局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降る恐れがある。【野呂賢治、遠山和宏】

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