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2015.07.06

夫婦の悩み「子供が欲しかった」「もう一人子供が欲しかった」16.8%(前年比3.4%増)

 そろそろ団塊Jr.のボリュームゾーンも出産が厳しい年代に差し掛かり、これらの世代の未婚率がこれ以上は減らない&子供のいない夫婦の割合が増加している中で、意識調査をやってみるとひっそりと「子供が欲しかった」という後悔が増えております。もう「わかいころに産んでおけば」みたいな後悔が役に立たない年齢に差し掛かって、ようやく孤独や寂寥感、次に何かが続かない虚しさという現実に気づいたのかもしれないんですけど、暫定値とはいえ夫婦6組中1組が子供がいないor少ないことに悩んでいるというのは仕方のないことだと思うんですよね。

 結婚斡旋サービス系ではこの手の意識調査を経年でやっておるわけですが、私も(戸籍上は別として)一人っ子として育ちましたので兄弟のいない寂しさというのはありました。

 42歳になってみて、家内がいて、子供のいる生活ということのありがたさは骨身に沁みて感じるところである一方、子供がいないという悩みがこれほどまでに増えてくるというのは、社会全体の不作為というか、親族や周囲がプレッシャーをかけるだけでなく何かしらの結婚にいたる方策を考えないといけないのかと思うところであります。

 しかも、結婚制度があるので結婚しなければ子供が産みづらい、育てづらいというのでは本末転倒ですし、文明社会であれば、いろんな人生の送り方、幸せの作り方があってよいというのが理想です。ところが、それは戦後豊かな時代を経過して初めて獲得しているものなのであって、これから夫婦共働きでも子供二人三人は養えないぞという少子化時代の衰退局面になると、文字通り生活水準がどんどん切り下がってきます。

 ちょっとまだ世帯所得とのクロスをやってないので、どういう属性で「子供がいない悩み」を抱えているかまでは分からんのですが、人口ボリュームゾーンであった団塊Jr.世代が出産不適合年齢になってしまうとこの問題はもう絶対に解決しません。より下の世代に頑張ってもらうほか方法はないのに、これで本当に大丈夫か? と思うわけですね。

 どうせ悩んだって解決しない個人の問題だからいいや、ということでいいんでしょうか。国力の衰退局面というのは、こういう解決しない複合的な悩みに常に脅かされる社会なんだろうなあと改めて思うわけであります。






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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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