東京渋谷のおしゃれなカフェ。
ガラスケースの中はケーキではなく何やら機械が…。
イラストを描いているこちらのカップルも…。
お目当てはこの機械。
似顔絵のデータを入力するとレーザーが素材のゴムを正確に加工。
僅か10分でスタンプが完成しました。
今こうしたデジタル工作機械を備えた「ファブ施設」が全国に続々登場!「精密な加工が簡単にできる!」と大人気です。
更にファブ施設には「モノづくり」そのものを大きく変える可能性が!あなたの考えたデザインが一夜明けたら世界で大人気!?それも夢ではありません!ファブ施設による新たなモノづくり。
その可能性をサキどります!おっ片山さんやってますね。
3Dプリンター私初めて挑戦しました。
難しくないの?と思いきや結構簡単だったんです。
まず作りたいもののデータを入力します。
おっUSBで。
そしてスイッチを押す。
あとは待つだけ。
えっそれだけ?さあできました!おっ!という事で今日のテーマはこちら。
ファブは「ファブリケーション」なのでモノづくりの施設って事?そうなんですね。
こうした3Dプリンターなどのデジタル工作機械を備えまさに魅力あふれるファブ施設。
今若者からお年寄りまで人気を集めているんです!古都鎌倉の趣ある建物。
築125年の酒蔵を移築したものです。
月曜の朝ここに地元や県外から続々と人が集まってきます。
中はご覧のとおりの大盛況。
女性がのぞき込んでいるのは…小さなマグカップを出力しています。
そうここは…デジタル工作機械が置かれ一般の人々が高度なモノづくりを楽しむ事ができます。
また何か出来たようですね。
あっライトですか〜。
こちらの方が使っているのは直線やカーブの正確なカットや文字などの彫刻ができる…大の音楽好きという大木さんはスマートフォンで聴く音楽をよりいい音で聴くためのスピーカーを作っています。
木材の穴の形や大きさを変えて音質の違いを楽しむんだそうです。
(音楽)一方74歳になる後藤さんが見せてくれたのは江戸時代から伝わる…本に載っていた図を手がかりにカラクリ人形を再現しようとしています。
本来はゆっくりと進む人形ですが…。
・おぉ〜。
胴体や歯車など71にも及ぶ部品を精巧に作り出せたのはこのファブ施設のおかげだといいます。
こちらは自動車部品メーカーに勤めていた稲村さん。
3Dプリンターで輪っかのようなものを作っています。
これって一体何?
(稲村)こういうものですね。
ゼンマイで動くオリジナルのオモチャ。
頭に浮かんだアイデアをすぐに形にできるのが魅力なんだそうです。
デジタル工作機械を使って作業をするには基になる設計データを自分で作る必要があります。
それって難しそう…。
でも大丈夫!この施設では初心者にも分かりやすく機械や設計ソフトの使い方を教えてもらえます。
一般向けの開放日には高齢者や主婦などが集まり年間600人がモノづくりを楽しんでいます。
ファブ施設に通ううちモノづくりにすっかりはまってしまったというのが主婦の…手芸が趣味という岡野さんにはどうしても作りたいものがありました。
ん?何これ?家で使うものだというのでお邪魔させて頂く事にしました。
(取材者)こんにちは〜。
あっありました。
レーザーカッターで切っていたもの。
岡野さんこれ一体何ですか?「ソックブロッカー」とは靴下の形を整える型で編み終えたばかりの靴下に入れてスチームをかけるときれいに仕上がるのだそうです。
近所の店ではなかなか手に入らないためそれならばと自分で作りました。
他にも編み物に使う道具や日用品を作っています。
中にはなんとウクレレまで!そんなモノづくりに夢中な岡野さんを家族はどう思っているのでしょうか。
そういう玲志くんもお母さんの影響か自然にモノづくりが大好きに。
3Dプリンターを使ってこのマグカップも自分で作ったそうです。
主婦も子供もお年寄りもみんなが楽しめるようになったデジタルのモノづくり。
カビラさんもいかがですか?いや〜いいですね簡単に作れるんだったらね。
草サッカーチームのネームプレートとかペン皿とか作ってみたいですね。
で作るといえば大好きな…。
「DoItYourself」大好きなんですってね木本さん。
「DIY」まああの木工が好きなんですけども今ほんとにこの3Dプリンターってこんな精密な事できるんですね。
そういうファブ施設があるって事でね。
そこに行けばいいんですもんね。
すごい。
スタジオにはもうお一方です。
デジタル技術を使ったモノづくりにお詳しい小林茂さんです。
急速に増えてるようなんですけど。
そうですね。
まず一つDIYってなかなか売ってる製品のようには作れないというのがあると思うんですけどでもああいう機械を使う事によってすごいクオリティーの高いものを作る事ができるというのがやっぱり一つ大きな魅力だと思うんですね。
あとはただ買ってくるだけというよりもそれを作る事によって毎日楽しく過ごせたりとかあるいは自分の作ったものを誰かにプレゼントしたりとかっていうのもこういったものの楽しみだと思いますね。
氷のブロックを買ってきてその氷のところに「ハッピーバースデー」みたいな入れれるやつとかないんですかね?すごい高速に回転する刃物でガーッて削る機械があるんです。
そういうのを使うと氷をガーッて削ってというのはできますね。
それ奥さんの誕生日に。
そんなにお金かけずにね。
それ今言わない方がいいんじゃないですか。
プレゼントとしてもほんとにオンリーワンのプレゼントが男性からも作れると。
今まで男性から手作りのプレゼントとかなかなかないじゃないですか。
ポイント高いですねそれ。
ポイント高いですよね。
実際このファブ施設というのは全国どのぐらいあるものなんですか?ファブ施設の団体によりますと全国で北海道から沖縄まで60か所ほど。
ここ2年でおよそ2倍に数が増えていると。
料金は?気になるのがやっぱり料金ですよね。
大体の目安こちらになっております。
でも誰でも…どうなんですかねできるんですかね?VTRで簡単そうに感じたんですけど結局難しいんじゃないかなと。
「オープンソース」という考え方で作ったものを他の人が利用できるように無償だったり有償だったりで公開してる方が結構いるんですね。
そういうものから選んでくるというところからまず始めるって事も今だったらできるようになってますね。
まさにそのオープンソースというやり方で自分の考えたアイデアを世界に発信!そんな事もできちゃうんです。
それがこちら。
まさに日本で生まれ世界に広がったスリッパなんです。
作ったのは…3年前スリッパのパーツのデータをインターネットに公開しました。
するとアフリカケニアのファブ施設から作りたいという連絡が来たんです。
すごい!デザインがシンプルでパーツを糸で編むだけという手軽さが受け入れられました。
さっきのあれレーザーカッター?そうなんです。
しかも設計データをダウンロードすればすぐに現地で生産する事ができます。
ほぉ。
その土地ならではの素材が使えるのもメリットです。
このスリッパのソールなんと地元で捕れる魚の皮。
(木本)えっ!まさか。
こちら牛の革にひび割れた大地をデザインしました。
アート作品みたいな。
世界各地で藤本さんが作った基本のデータに使う人が自由にデザインを加え多種多様なスリッパに生まれ変わっているんです。
更にデータを大きくしたり小さくしたり簡単にできますので大きな人用や子供用も自由自在。
デジタルデータならではの特徴です。
まさに。
(木本)すげぇ!ちなみに藤本さんデータの使用料を一切徴収していません。
データをオープンにし誰でも自由に使える事が新しいモノづくりの始まりだと思っています。
は〜すごいなあ。
これってもうスリッパが瞬間移動でどこでもドアでパッてこう渡すみたいな感じですよね。
でもこれだけねおしゃれでいいなと思うんですけどだったらデータを売った方が利益につながるんじゃないですか?データを売ってる方もいらっしゃるんですね。
でも藤本さんの場合はそれを使って作ったものを販売する場合には駄目なんだけどそうじゃない場合は自由に使って下さいというふうにしていてかつ作ったものがあったらそれを写真でいいから公開して下さいねというふうにしてるんですね。
それを条件に。
そうですね。
それを見て藤本さん自身もじゃあ例えば次にこういうものを作ってみようというふうにまた次につながっていくんですね。
そこが藤本さんの無料で公開するモチベーションなんですね。
木本さんネタのオープンソース化でというのはどうなんですかね?ネタのデータを台本そのまま無料で。
確実にお金欲しいですね。
そこはすんませんけど。
ただ海外の例えばアフリカとかインドとかで翻訳して著作権は木本さんですというのは大アピールにならないですかね?大アピールになるんですけどそれを例えばアフリカの方がやって「スベったんですけど」というクレームもありそうで怖いですね。
なるほど。
「もっと面白いの書け」言われたり。
ちょっとリスクが伴ってしまう。
ええ。
だからやめときます。
さまざまな可能性を持っているファブ施設なんですがもちろんビジネスの世界でも大きな広がりを見せています。
ファブ施設を使って商品開発に取り組む方を訪ねて「サキどり」が向かったのは仙台。
川嶋さんですか?はい。
こんにちははじめまして。
はじめましてどうも。
川嶋寛さん64歳。
3Dプリンターを使って作っているのは?タービンとはこちらの回転する羽根などの部分の事。
これまでの風車は羽根の中心部に吹きつける風が勢いを失い発電に十分生かせていませんでした。
そこで川嶋さんは羽根を後ろに傾ける事にしました。
すると風車の中心から周辺部へと風の流れが生まれます。
その風を受け止めるのが羽根の上の突起です。
これにより風車の中心部から外側まで風を発電にしっかり生かしていくというアイデアです。
川嶋さんは省エネ関連の会社で風力発電の開発に携わった時風車の性能をアップさせるアイデアを思いつきました。
しかし社内で提案したものの開発費などがネックになり採用されず…。
そこで独力で風車の試作を始めました。
まずは厚紙を使って理想の羽根の形を追い求めた川嶋さん。
しかしそこには弱点が…。
そんな時に出会ったのがファブ施設。
図面どおりのプラスチック製の羽根が3Dプリンターで簡単に作れました。
川嶋さんは性能を調べるため何種類もの模型を製作。
通常の羽根との比較実験を繰り返しました。
そうして新型の風車の性能を証明。
去年特許を取得する事ができました。
夫の長年の夢を見守ってきた妻の順子さんも思いはひとしおのようです。
今年4月ついに会社を立ち上げた川嶋さん。
今後はパートナーの企業を探し商品の開発を進めていく考えです。
一方新しいカルチャーが次々と生まれる東京秋葉原。
ここに去年誕生したファブ施設ではモノづくりを目指すベンチャーが夢を次々と形にし始めています。
この施設で念願だった自社製品の販売に乗り出したのは電子部品メーカーを営む石井孝佳さん。
かわいいロボットのオモチャ。
子供向けに作られた工作キットです。
ユニークなのはテレビのリモコンで動く事。
(石井)若干ジャンプ。
そして目下開発中なのがこちら。
リアルな動きの鍵を握る脚のパーツもファブ施設なら即座に何通りも試せるといいます。
ゆくゆくは甲羅の模型を載せて部屋を這い回る亀のペットロボットを目指します。
一方ベンチャー企業のメンバー金井隆晴さんが商品化を進めているのは?ムムッ「テクノロジーとファッションが融合」!?どんな靴か早速見せてもらう事に。
あれれ?普通の靴にしか見えませんが…。
実は…電源を入れるとこんなふうに光るんですね。
で更に動かすと…。
(音)こんなふうに音が鳴るんです。
学生時代から音楽好きだった金井さんは新しい音楽表現のツールを作りたいと「靴の楽器」を考案。
足の動きに合わせて光が点滅。
音が鳴る事でこれまでにないユニークなパフォーマンスが披露できます。
しかし100個以上のLEDライトやセンサーを組み込んだかつてない靴を開発するには専門的な設備が必要です。
それを可能にしたのがファブ施設でした。
開発費用を半分以下に抑える事ができたといいます。
(音)このユニークな靴来年の春に発売予定で既に200人の予約が入っているそうです。
(音)・いやおかしいでしょ絶対。
すげえ!めちゃくちゃ欲しいですね。
なんかコントでも使えそうな感じですしね。
そうですよね。
リズム系の。
リズム系のコント…まあリズム系のコントふだんしないんですけど。
そうですね。
でもこのようにファブ施設はベンチャーの皆さん一から何か始めようという皆さんにとっては強力な助っ人ですね。
そうですね。
1個からデータだけ作れば3Dプリンターなんかに送ればさっきのタービンみたいなかたちでできますので。
自分のアイデアはあってこれ絶対できたら面白いんだけど会社は認めてくれないって時にじゃあ夜そういう所に通ってやっていって「あこれ結構いけるよね」となった時点で起業するというような。
そういう方々をやっぱり後押しする所になってると思いますね。
多分大きな企業だったりすると新たな事を始めるのに結構大変なプロセスだったり。
そうですね。
プレゼンテーション一生懸命作って役員を説得して予算を獲得してそれから作るみたいな感じなんですけど今みたいなファブ施設があればもう「これ作りたい」と思ったらまず作っちゃってそれからそれを本当に製品化するためにお金を出してもいいよとか本当に欲しいっていう人を探すそういうのができるので。
口で説明するのがうまくできない時に最高ですよね。
「こういう事なんですよ」っていう。
ものがあるっていう。
口下手な人が「おっなんかすごい事になった」みたいなね。
まさにそうですね。
ポンと見せられて「お〜」って方が強いっていう。
今後こういう世界はどんな広がりでどんなものができてくるんでしょうね?そうですねそこは本当に想像すらできないところがあるんですけれど多分このあと1年2年ですごく広がっていくと思いますね。
ファブ施設っていう所と無縁に見えるような伝統工芸って世界があるんですけれども3Dプリンターで作ったものに漆で塗るとか素材は伝統工芸で使われるものを使ってそれをレーザーカッターで加工したりという事をやり始めているんです。
そうするともう本当に掛け合わせ次第でどんどん新しいものが生まれてくるってところがあると思うので。
そうするともうちょっと普及させるために例えば小学校にこういうファブ施設みたいなものを置くとか。
それはすごく大きな意味があると思ってまして例えばこういうもの一つにしてもこれどうやって作られてるか多分ほとんどの方ご存じないと思うんですけどそれに参加して実際やる事によってものってこうやって作られてるんだとかこんなものだけでもかなり考えられてるんだって事が分かると皆さん今世の中にあふれてるものに対する尊敬の念みたいなのが出てくるでしょうしじゃあそれを基に自分だったらこう作ってみようみたいなところにつながると思うんですね。
ものに興味が出てきますもんね。
そうですね。
そういう授業があってもいいですよね。
いいと思います。
だから授業の科目も国語算数ファ社会みたいな。
(一同笑い)ファブの授業やって。
モノづくり?え〜遠い世界ではなくて今すぐそこにあるじゃないですかファブ施設ねぇ。
もう今すぐにでも行ってみたくなりました。
それに雑貨やアクセサリーも自分だけのものが作れちゃう。
魅力ですよね。
そうですよね。
是非ちょっと皆さん見てみて下さいこの世界。
さあよりベターにストロングにモノをつくっていきませんか?エンディングナンバーはDaftPunkです。
「Harder,Better,Faster,Stronger」おぉ〜!2015/07/05(日) 08:25〜08:57
NHK総合1・神戸
サキどり↑「“ファブ施設”でDIYが大進化」[字]
3Dプリンターなどのデジタル工作機械を備えた「ファブ施設」。オリジナルの作品を精巧に作れる楽しさや、社会の「モノづくり」のあり方を大きく変える可能性を伝える。
詳細情報
番組内容
3Dプリンターやレーザーカッターなどデジタル工作機械を備えた「ファブ施設」が各地に登場。高度な技術を持たない主婦や高齢者なども、おもちゃから日用品まで、精巧に作れると人気を呼んでいる。このファブ施設は、「モノづくり」そのものを変える可能性も秘めている。商品を個人で製造したり、さらに、設計図のデータをネット上で配布し、作品を世界に広めることも可能だ。ファブ施設が起こすイノベーションの最前線を伝える。
出演者
【ゲスト】木本武宏,情報科学芸術大学院大学教授…小林茂,【キャスター】ジョン・カビラ,片山千恵子
ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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