プロ野球千葉ロッテマリーンズの二軍の球場。
その一角でユニフォームに着替える人がいました。
毎年80人の選手が入ってくるプロ野球の世界。
しかし同じ数の選手が去っていく厳しい世界でもあります。
池田さんは裏方として40年間選手たちを見守り続けてきました。
プロ入りしたばかりの選手が暮らす寮で池田さんは寮長を務めています。
疲れてないっす。
時に厳しく時に優しく選手たちに寄り添う日々。
いきます!さあいこう!一軍を目指す若者たちと池田さんの3か月を見つめました。
住宅街の中に千葉ロッテマリーンズの寮があります。
池田さんの一日は寮生との散歩から始まります。
寮長になってから15年間続けてきた習慣です。
今寮で暮らすのは1年目から3年目までの13人です。
主に一軍入りを目指す二軍の選手たちです。
この日は開幕の朝。
8か月にわたるシーズンが始まります。
池田さんが選手たちを見ているのは寮の中だけではありません。
二軍のホーム球場で選手たちの練習につきあっています。
練習が始まるのは午前9時。
午後の試合に備えて選手たちは調整します。
現役時代ピッチャーだった池田さん。
引退後打撃投手として選手を育ててきました。
69歳になった今も一日におよそ140球を投げ続けています。
池田さんは21歳の時にピッチャーとしてプロ野球の世界に入りました。
しかし30歳を前にして球団から引退を言い渡されました。
通算成績は13勝でした。
コーチや打撃投手としてチームの裏方に回った池田さん。
50歳の時に寮長となり若者たちの指導を任されました。
一軍のテレビ中継を真剣なまなざしで見つめる寮生たち。
今年は新たに8人の選手が寮に入りました。
京大初のプロ野球選手となった田中英祐選手など期待の若手も入り一軍入りを懸けた熾烈な争いが始まっています。
しかし新人が入ってきた一方で12人の選手が球団を去りました。
そうした厳しい現実を池田さんは長年見てきたのです。
寮の玄関で待つ池田さん。
寮生にハッパをかけるのが日課になっています。
これピッチャー江夏だよ。
池田さんが今気にかけている選手がいます。
寮生活3年目の川満寛弥選手です。
川満選手は大学卒業後ドラフト2位で投手として入団しました。
沖縄宮古島で生まれ育った川満選手。
ふるさとの人たちもその活躍に大きな期待を寄せています。
川満選手は寮で出世部屋と呼ばれる部屋を使っています。
この部屋で暮らした選手たちは活躍すると壁にサインを残して寮を出ていきました。
しかしこの2年間は故障に苦しみ一軍での登板はまだありません。
公式戦が開幕して2戦目。
今シーズン初めて川満選手が先発登板しました。
結果を残したい大事な一戦です。
この日の川満選手ストライクが全く入りません。
(歓声)4回を投げて8失点。
9つのフォアボールを与えるなど制球に苦しみ自滅してしまいました。
今年入寮した選手の家族が池田さんを訪ねてきました。
あどうも。
こんにちはどうも。
お世話になります。
まあひとつよろしくお願い致します。
高校を卒業したばかりの外野手…脇本選手は3歳の時に両親が離婚。
祖父母に引き取られて育ちました。
そのため父親と過ごした記憶はほとんどありません。
この春から寮生活を始め親代わりは池田さんになりました。
19歳の脇本選手。
池田さんは一人前の大人として成長できるように声をかけ続けています。
毎日。
(場内アナウンス)「8番レフト脇本背番号62」。
今脇本選手は代打などの少ないチャンスで結果を出し二軍のレギュラーの座をつかもうとしています。
開幕から1か月。
川満選手は正念場を迎えていました。
期待のルーキーや一軍から落ちてきたベテラン選手に登板機会を奪われマウンドに上がる事ができません。
そうした状況で川満選手は結果を出す自信も失いかけていました。
「数少ないチャンスを生かさなければ生き残れない」。
池田さんはプロの厳しさを川満選手に伝えたいと考えていました。
深夜黙々とバットを振る脇本選手。
一日でも早く一軍の舞台に立ちたい。
その思いで努力を重ねています。
この日脇本選手が出場した試合を祖父母が観戦に訪れていました。
2人の前で初めてヒットを打つ事ができました。
(場内アナウンス)「ピッチャー服部に代わりまして川満」。
川満選手にようやくチャンスが巡ってきました。
開幕してから3度目。
1か月ぶりの登板です。
しかし…。
ホームランを浴びてしまいます。
動揺した川満選手ストライクを投げる事ができません。
結局ワンアウトしか取れずに降板しました。
ご苦労さん。
おいちょっと部屋来いよ。
池田さんは川満選手の問題は心の持ちようにあると感じていました。
結果が出せずに苦しむ川満選手を見守ってきた池田さん。
失敗にとらわれず前を向くようアドバイスを送りました。
川満選手はコーチと相談しフォームの修正に乗り出しました。
課題のコントロールを改善し自信を持ってマウンドに立ちたいと考えています。
ええ球ええ球。
これいいよ。
ナイスボール。
寮長として一人でも多くの一軍入りを願う池田さん。
これからも若者たちと向き合い続けます。
一軍を夢見て努力を重ねる13人の寮生たち。
夢の舞台へ向けて池田さんとの闘いの日々は続きます。
東京渋谷のおしゃれなカフェ。
ガラスケースの中はケーキではなく何やら機械が…。
2015/07/05(日) 08:00〜08:25
NHK総合1・神戸
目撃!日本列島「一軍を夢見て おやじ寮長と若者たち」[字]
千葉ロッテで野球一筋に生き続けてきた池田重喜さん。69歳の今も昼は打撃投手、夜は二軍寮長として選手たちを支える。一軍を目指す選手たちと“名物おやじ”の春を追う。
詳細情報
番組内容
プロ野球・千葉ロッテマリーンズで46年間野球一筋に生き続けてきた“名物おやじ”がいる。池田重喜さん、69歳。昼間は打撃投手、夜は二軍の寮長として、若い選手たちの指導にあたっている。今年の春も新人たちが入寮し、13人の選手たちが一軍入りを目指して練習に明け暮れている。そんな彼らの悩みに池田さんは時に耳を傾け、時に父親代わりとしてしったする。選手一人ひとりと真摯に向き合い続ける“おやじ”の春を追う。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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