美の京都遺産 2015.07.05


(ナレーション)
明治8年に産声を上げてから古都京都の中心で歴史を重ねてきた同志社
14学部16研究科
およそ2万9000人の学生が学んでいる
政財界やスポーツ界などにあまたの人材を輩出して140年
その足跡を見守り続ける瓦造りの建築がある

御所の北
およそ10万平方メートル甲子園球場の2.5倍の敷地に14の校舎が建ち並ぶ…

京都を代表するこの大学を創立した人物は新島
天保14年西暦1843年上州安中藩の藩士の子として生を受けた
時は幕末
新島は21歳のとき西洋文明の見識を広めようと鎖国の禁を犯しアメリカへ密航する
そしてマサチューセッツ州のアマースト大学に入学
そこでキリスト教が人間形成に生かされていることを実感する

(小枝さん)欧米で学んだことで欧米の進んだ文明が学校を基に発達していってるということもありますしその背景にはキリスト教がしっかり浸透した社会があると。
この2つがなければちゃんとした文明国家をつくっていくことは難しいと考えていたのでぜひ日本でも同じような学校をつくりたいということで帰って来てすぐに同志社英学校をつくったということになります。
帰国後京都に創設したのが同志社大学の前身同志社英学校である
その後1876年に今出川に移転
日本家屋が建ち並ぶ中に瓦造りの西洋建築が建った
これからの日本を背負って立つ人材の育成
そのためには西洋の考えを取り入れる必要がある
そんな新島の考えを裏付けるかのような5つの瓦建築が今も残っている
彰栄館
1884年最初に竣工した学舎
アメリカ人建築家D.C.グリーンの設計である
有終館
図書館として建てられた
色瓦の装飾はほかの校舎には見られない
かつては新島の執務室があったといわれている

ハリス理化学館
その名が表すとおりアメリカの実業家J.N.ハリスの寄付を基に建てられた
新島はしかしこの校舎の完成を見ずしてこの世を去った
新島の棺を担いだ棺台が階段の手すりに使われているという

礼拝堂
現存するプロテスタント系キリスト教の瓦造りの礼拝堂としては日本最古といわれている

新島はこの礼拝堂に強い思い入れがあった
(小枝さん)新島が建てる前の基礎の部分をつくる際ですねそのときに演説をしてるなかで彼自身が「同志社の礎である」というふうに書いてます。
そもそもですね彼が来たときにまだ鎖国が終わりキリスト教禁教っていう状態が終わって2年ぐらいしかたってないときですのでそもそも向けられる視線は厳しいものであったと。
そういうなかで…学校を運営しているなかで教育も含めて全てを支えるそういう意味合いでキリスト教というものは必要であると。
新島の信念は今も瓦造りの建築と共に受け継がれている

(パイプオルガンの演奏「このこどもたちが」)
(一同)・このこどもたちが
(一同)・未来を信じ
開校当時から続く学生たちの礼拝
ここはクラーク記念館の中にある礼拝堂である
かつては講堂であった
(一同)・生きるべきいのち
作家の有島武郎をはじめ国内外の学者が講演を行った
(一同)・主よ守りたまえ
(一同)・平和を平和を
(一同)・アーメン
同志社大学に残る瓦造りの学び舎クラーク記念館が開館したのは1894年

板張りの床漆喰の壁木枠作りの窓
教室は当時の面影を残している

かつて使われていた椅子
背もたれに施された同志社の章
国もしくは国土を意味するアッシリア文字を図案化したものである

開館から120年余り
クラーク記念館は2003年から5年の歳月をかけて修復工事が行われた
老朽化が進んでいたため柱や梁そして瓦造りの外壁が解体された

当時現場監督を務めた…
瓦造というところが未知の世界でもありますし経験がなかったのでそのへんはちょっと大変やなと不安に思うときもありましたね。
一個一個大きさとか寸法も違いますし色も違いますし壊してしまうともう復元できないんです。
木やったら多少のことは修理とかねできますが瓦はそのへんが修理が利きませんので注意を払って作業をしました。
日本古来の建築技術を守り伝える奥谷組
全国各地の寺社仏閣の建築や修復を数多く手がけてきた
その伝統的な宮大工の技がクラーク記念館の修復に生かされた
その一つが教室に使われている漆喰装飾の修復である
通常の漆喰塗りに使うコテとは別に引き型と言われるコテの一種が使われた

(森さん)この天井蛇腹は直線と曲線を組み合わせてデザインされていますのでず〜っとこうもう1回でず〜っと…角から角まで仕上げるということになっております。
個々のオリジナルになりますのでうちの大工が作ってそれを左官屋さんがコテの代わりに使うということで作業してもらいました。
壁面と天井面に上下を打ちましてそれをこう当てましてで力を入れてこうず〜っと引いて仕上げていくと。
ドイツ人の手による建築図面を基に当時の大工の技と創意工夫で造り上げられた校舎

礼拝堂石造りの出窓
ここを支えるために使われていたのがイギリス製のレール
日本の家屋建築では使わなかった鉄骨をこのレールで代用した
(森さん)大変やったと思いますしなおかつこれが残っているということに僕は非常に感銘を受けるというかそっちの方も大事なことやなぁと思いましてね。
それをなおかつ残しながらこんだけ維持しておられるということに文化財とか国宝の意味合いがあると思いますのでそれは和・洋関係なくしてやっぱりそこがすごいところであると思っています。
キリスト教に基づく知識と道徳で若者を導いていく
瓦造りの校舎に込められた新島の想い
それは時を経た今でも色あせることなく学生の心に響く
同志社の一員としての誇りと共に
日本人の心を奮わせる三味線の世界をお送りします
2015/07/05(日) 06:15〜06:30
MBS毎日放送
美の京都遺産[字]

「同志社大学の近代建築」

詳細情報
◎この番組は…
古都1200年の歴史の中で守り続けられてきた寺社仏閣・祭り・伝統工芸などの中より「美の再発見」をテーマに、ハイビジョン撮影による高画質映像でお送りする「映像美術館」。
 
音楽
久石譲
 
公式HP
【番組HP】
http://www.mbs.jp/kyoto/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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