土曜ドラマ ちゃんぽん食べたか(6)「母の涙」 2015.07.04


遺産群を巡っては、当初、韓国が戦時中に朝鮮半島の人々が強制徴用された施設があるなどとして、登録反対の立場を取りましたが。
(吉川)はい。
いいか。
今度の進路相談会までに進学希望の者は志望校を就職希望の者は志望する職種なり会社なりを親御さんともよく話して決めておくように。
(生徒たち)はい。
なんてこったい!
(樫山)進路を決めろだと…。
(菊田)佐野は決まってんだろ?芸大受験。
えっ?うん…。
お前らは?おれは適当に入れる大学に潜り込む事にするよ。
どうせ二流か三流の学校だろうけどまあおれの出来が大した事ないのは親も分かってる事だしな。
菊田は?おれか。
おれは…。
樫山と同じかな。
一緒の大学行くか。
またバンドやろうぜ。
どうせなら女子がたくさんいる大学がいいな。
そうだな…。
「自分は何のために生まれてきたのか」。
「これからどう生きるか」。
(ため息)
(手をたたく音)もっと気持ち込めろよ!はい。
どうした?あの…重大な事をお聞きしてもよろしいでしょうか?何だ?あの…僕はその…一流のバイオリニストになれるのでしょうか?何だそんな事か。
なれますか?知るか!え〜。
座れ。
じゃあ逆に聞くがお前は自分の事を天才とでも思ってんのか?思ってません。
いいか。
将来一流になるやつっていうのはな一握りの天才だけだ。
それ以外のやつらは残りの椅子を手に入れたくて必死になってやってんだよ。
バカな事聞くな。
はあ。
では質問を変えまして。
何だ?僕は…芸大に入れますか?バカ!そんな事考えてる時点でお前の負けだ。
どうしてですか?本当に入りたいなら死ぬ気で頑張れ。
僕は頑張らないと言ってる訳じゃなくて…。
じゃあ何だ?そその…本当に一流のバイオリニストになれるのかどうか。
可能性はある。
どれくらい…?毎年芸大にバイオリンで入れるのは20人ぐらい。
その中から一流のバイオリニストになれるのは一人いるかいないかだ。
たった一人…。
そうだ。
ほかの人はどうなるんですか?おれみたいになる。
それが嫌なら頑張れ。
はい。
次いくぞ。
よう。
よう。
ごめんな。
こないだはいろいろ言って。
おれの方こそ…。
回想恵まれてる?おれが?そうだよ。
お前の夢のために親が必死になって金出して東京に送り出してくれたんだろ?どんだけ恵まれてんだ。
親のおかげで好きな事してよ…。
まあ忘れてくれ。
あいや…痛いところつかれたっていうか…。
おれあれからおやじと話してさ。
うん…。
「大学行きながら音楽活動する」って言ったら何となく向こうも納得したみたいだ。
そうか。
よかったな。
面白くも何ともない妥協案だけどな…。
でもおやじさんがそれで安心してくれるなら。
まあそれもいいかと思って。
まあそんなとこだろう。
まあそんなとこだな。
おれ…あれからずっと考えてるんだ。
何を?う〜ん。
お前が羨ましいよ。
目標が決まってて。
お前も決まってるだろ。
芸大受けるんだろ?うん…。
受けないのか?ううん…。
どっち?う〜ん…。
あ〜もう!おう!お邪魔してます。
ゆっくりしていけや。
工藤さんとこの配達明日になったから。
(美枝)分かった。
もうすっかりいいみたいですね。
もともとどうって事ねえんだよ。
それをこいつがよ「心配だ心配だ」って言うからよ。
よく言うよ。
「痛い痛い」って言ってたくせに。
え〜?ハハハッ!今日の落語ですけど「狸札」でもやりますか?おっいいねえ!その前に一仕事やっつけてくっからよ!なあ!お狸様か。
おお!佐野君夏休みどうすんの?ああ。
今年は長崎に帰ろうかと思ってます。
そう。
親御さん喜ぶよ〜。
はあ…。
(美枝)お帰り!おう来てたのか。
おお。
おやじさん元気になってよかったな。
ああ…。
(テレビ)「オーストリアのウィーン国際バイオリン・コンクールで金賞を受賞しました。
今回のコンクールには世界各国から35人が出場。
佐藤さんはその高い演奏技術が評価されました。
今回の受賞は日本人としては最年少の受賞となります。
佐藤さんは受賞後世界を代表するバイオリニストを目指したいと抱負を語っています」。
大したもんだね高校生で。
そうですね。
なあ後でちょっと話があるんだ。
うん。
何?ごめんなおふくろのやつ無神経に「大したもんだ」なんて。
ああまあ事実だから。
自分なりに頑張るしかないよな…。
うん…。
そんな話するためか?あいや…。
どうした?実はな…おやじガンなんだ。
えっ…。
ガンって…。
「腹が痛い」って言ってたろ。
相当進んでたみたいなんだ胃ガン…。
もってあと1〜2年らしい。
本人はまだ知らない。
おれとおふくろだけ医者から聞いたんだ。
そんな…。
確かなのか?ああ。
それで…おれ卒業したら店継ぐ事にした。
え…?おやじもまたいつ倒れるかも分からないしおれがこの店やらないと。
おやじは「大学行け」って言ってたけど本当はおれがこの店継ぐのが一番の夢なんだ。
もう先も長くないんだし夢かなえてやろうかなって。
そそうか…。
おれができるのはそれぐらいだから…。
そうか…。
頑張れよ。
何かこんな事しか言えなくて…。
ありがとう。
お前も落語でもやっておやじの事楽しませてやってくれ。
分かった!
(テレビ)
(笑い声)あ…僕これから長崎に帰省してきます。
そうかい。
気を付けて。
親御さんによろしくね。
はい。
(朔太郎)下手くそ!
(朔太郎)悪い悪い。
全く。
近頃野球ばっかりやって。
野球選手にでもなるつもりか。
何言ってんだよ。
今更選手になる訳ねえだろうが。
年寄りは考えが硬直化してるからいけないな。
そう。
このキャッチボ−ルっていう行為の中にもいかに深い哲学的な意味が含まれてるかって分かってねえんだろうね。
あるんですか?意味が。
あるよ。
一見こう無意味に投げたり受けたりしてるだろ?はあ。
この繰り返しがさ人生って感じするじゃねえか。
人生が凝縮されてる訳だな。
兄貴もたまにはいい事言うな。
たまにはな。
うん。
そうですか。
(ブザー)回想
(三村)お前は自分の事を天才とでも思ってんのか?将来一流になるやつっていうのはな一握りの天才だけだ。
本当に入りたいなら死ぬ気で頑張れ。

(汽笛)回想頑張れよ!頑張れよ!頑張れよ!頑張れよ!頑張れよ!お父ちゃん!お父ちゃん!ただいま。
あっマー兄ちゃんお帰り。
おう。
お帰り。
(喜代子)お帰り。
ただいま。
疲れたやろう。
ゆっくりせんね。
うん。
これお土産。
雷おこし。
え?こげん気ぃ遣わんでも。
ただいま。
おう。
元気そうやな。
うん。
あ〜。
うちだ〜!
(笑い声)久しぶりに家族のそろうたねえ。
よし今晩みんなで外で食事しよっか。
(2人)やった〜!イエ〜イ!おい雅志。
何ば食いたかか?ちゃんぽん。
ちゃんぽん食べたか!あ〜。
やっと本物のちゃんぽんが食えた。
何やそげん食いたかったとか?東京には本物のちゃんぽんがなかと。
ほうなしてやろ。
こげんうまかとに。
それで雅志バイオリンの方はどげんね?うん。
やってる。
そう。
今日ぐらいバイオリンの事は忘れてもよかろう。
駄目駄目。
バイオリンは1日休むと…。
(4人)3日後戻り!
(笑い声)回想お母ちゃんにはふとか〜夢のあるけん。
いつかあんたが有名なバイオリニストになって一緒に世界中ば演奏会して回るこったい。
絶対お母ちゃんをヨーロッパに連れていってやるけん。
雅志散歩でもせんか?こげん暑かとに?久しぶりに長崎の街ば見てみろ。
行こう!うん。
何どうした?いや〜…。
覚えとるか?ここで話したな。
うん。
回想自分の意見もよう言わんとならやっぱりお前は弱虫の臆病もんばい。
違う!僕は弱虫じゃなか!なら何ね?あれから6年か…。
早かもんたいね。
うん。
1人で東京出てよう頑張ったな。
なあお父ちゃん。
うん?俺…。
バイオリンやめてもよかかな?え?なして?お金のかかるけん。
金くらい。
ものすごくかかるけん。
バイオリンにしてもコンクールば受けてプロになる事ば考えたらものすごく高か楽器のいるし…。
要するに…バイオリン…自信のなかっちゅう事か?このままやっていて仮に芸大に引っ掛かったとしても芸大にはすごい才能のやつがいっぱい集まると。
そいつらを…追いついて追い越そうなんて…俺には…無理やと思う。
自信のないまま行って後になってやっぱり無理だったとなるよりは…。
ここでやめた方がよかて…そげん思う。
そっか…。
よう考えたとやな…。
うん…。
お前の人生やけん。
雅志の思うごとしたらよか。
ばってん…バイオリンばやめてこれからどげんすると?高校卒業したら働こうかな。
大学へは行け。
芸大は出んでよかけん。
うん。
これまで…よう頑張ったな。
ただ…お母ちゃんがっかりするやろうな。
うん…。
よし。
俺が話しとくけん。
心配すんな。
ありがとう。
腹減ったな…。
帰るか。
うん。
(繁理)お願い!
(玲子)ピーマン食べてよ!
(繁理)無理だから〜。
ちょっともう静かに食べんね。
そうそう。
残念やったね。
(繁理)何?あんたたちにも話しとくばってん。
ごめん。
いろいろ考えて結論出したんだ。
え?え?
(繁理)だけん何の話?何の話?結論て?え〜と…ん?何か別の話?お母ちゃんが言うとるとはミーコが死んだ話たい。
ミーコ?ほら3丁目の山下さんちの猫。
ああ…。
え〜!ミーコ死んだと?そうなんよ。
かわいかったとに。
そっか。
駄目やったか。
であんたの話って何?結論がどうとか。
いや…。
(小声で)お父ちゃん話してくれたんじゃ…。
(小声で)そのうちって言うたやろ。
何ごそごそ話しとっと?いや…。
もうはっきりせんね。
お母ちゃん…俺…バイオリンやめようと思う。
えっ…?これまでお金出してくれて応援してくれて…なのに…裏切ってごめん。
あんた…急に何ば。
よく考えて決めた事なんだ。
お父ちゃんにも話した。
そう…。
ごめん…。
雅志はな…。
自分で決めたんならよかやなかね。
さっ片づけせんば。
ごちそうさま。
兄ちゃん…。
そっとしとけ。
元気でな。
うん。
おい雅志帰るぞ。
なら行くけん。
おい。
あ…お弁当。
列車の中で食べんね。
ありがとう。
じゃあ。
じゃあね。
じゃあ気ぃ付けてな。
うん。
(繁理玲子)行ってらっしゃい。
うん。
(三村)何だと?すみません。
おれの事はいいよ。
お前の事だ。
お前は何のために東京に出てきた?親御さんの気持ち考えた事あんのか?その辺は親とも話しましたので。
親御さんはやめてもいいってか?はあ。
お前からバイオリンを取ったら何が残んだ?おれはな…おれは来週も待ってるぞ。
いると思った。
なして…なしてやめるとですか?もう決めた事だ。
応援してくれたみんなば裏切って…。
そうだな。
一番大切なもんばドブに捨てたとですよ!ああ…。
僕は納得でけんです。
自分で決めた事だ。
自分で…そうですか。
自分で…。
ならしょんなか。
僕はもう来ませんけん。
え?よう帰ってきたか!おお〜。
何だみんなそろって。
お前がいないと面白くねえよ。
あ〜やる事なくてな。
ハハハ。
大学受けるんなら勉強しろよ。
自分だろそれは。
(笑い声)どうだった?長崎は。
ああ…みんな元気だった。
そうか。
うん。
あ…バイオリンやめるって親に話してきた。
本気か?うん。
何で?え?まあ何だ。
新しい自分を探したくなったってとこかな。
フフッ。
ふ〜ん。
よく決心したな。
うん。
ととにかくみんな来てくれてありがとう。
そうだ!…って事はよまたみんなでバンドできるな!木戸に隠れてか?
(笑い声)
(2人)木戸知らない。
おおすまん!
(チャイム)
(安川)そうか。
はい。
でどうする?おやじは「大学には行け」と言ってくれてます。
だから大学行こうかと。
自分の成績で行けるところに。
学部は?さあ…それもこれから。
そうか。
何か…心にぽかっと穴が開いたみたいで。
そうだろうな。
これから大丈夫かよって自分でも思います。
これからの事はともかく…お前は自分で重大な事を決めた。
一歩踏み出したんだよ。
おれはその事を評価したいと思う。
ありがとうございます。
「寿限無寿限無、五劫の摺り切れ、海砂利水魚の水行末、雲来末風来末、食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、パイポパイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコナのポンポコピーの…」。
この落研も先輩のおかげでにぎやかになりました。
何でおれのおかげなんだよ。
佐野先輩あっての落研ですから。
おれが卒業したらあとは頼むよ。
そんな…。
自信ないです。
お前ならできるって!
(ため息)人に言うのは簡単だな…。
え?
(校内アナウンス)「お知らせ致します。
卒業式の準備が整いましたので1年1組から順番に体育館へお入り下さい」。
雅志。
お母ちゃん。
どげんしたと?びっくりした顔して。
いつ来たの?夜行で今朝着いた。
わざわざ来んでも。
そうもいかんでしょう。
長男の卒業式なんやけん。
朝一番に三村先生んとこ行っておわびしてきた。
そう…。
残念そうにしとらしたけど分かってくれらした。
「頑張れ」って。
「そう伝えてくれ」って。
そう。
ありがとう。
やっぱ東京は長崎よりちょっと寒かね。
あの…お母ちゃん。
(菊田)よう。
おう。
あどうも。
え〜と樫山君だったよね?はい。
あこいつは菊田です。
あ…初めまして。
おれこいつんちでしょっちゅう飯食わしてもらってるんだ。
まあそれはそれは。
いつも雅志がお世話になっとります。
卒業生は集合。
ほらはよ行かんね。
お母ちゃん後ろで見とるけん。
うん。

(木戸)やっかいな生徒が多い学年でしたな。
はあ…。
しかしいなくなると思うとちょっとさみしい。
行きますか。
(一同)・「思えばいと疾しこの年月」・「今こそ別れめ」・「いざさらば」よか式やったねえ。
うん…。
あんたば東京に送り出してからもう6年か…。
うん…。
長〜かような短〜かような…。
さあじゃあ何か食べて帰ろうか。
うん。
何がよか?う〜ん俺は何でも。
お母ちゃん何がいい?東京に来たから長崎じゃ食べれないものでも…。
お母ちゃん?ごめん…ごめんな。
本当にごめん。
何ば謝ると。
バイオリンやめてしもうてお母ちゃんの期待裏切って…。
そげん事じゃなか。
え?お母ちゃんはね…あんたが無事に高校卒業してくれた事が本当にうれしかとよ。
高校出たらもう一人前やもんね。
何かもうほっとしたら泣けてきた。
まだ繁理と玲子もおるやろ。
長男がここまで来たらあとはもうなんとかなる。
はあ〜。
はあ。
肩の荷が下りた。
そうか。
うん。
お父ちゃんもお母ちゃんもあんたたちが無事で…元気でおってくれたらもうそれだけでよかと。
その望みちゃんとかなえてくれたけん。
ありがとう。
何やろね。
もう…。
よし!じゃあ何ば食べる?じゃあカツ丼。
よし!じゃあ食べに行こう。
うん。
うん。
2015/07/04(土) 22:30〜23:15
NHK総合1・神戸
土曜ドラマ ちゃんぽん食べたか(6)「母の涙」[解][字]

人気歌手・さだまさしの自伝的小説をドラマ化。昭和40年代、天才バイオリン少年がさまざまな経験をしながら夢に挫折しやがて歌手としてデビューするまでを情緒豊かに描く

詳細情報
番組内容
高三になり、雅志(菅田将暉)には卒業後の進路を決める時期が迫っていた。雅志は一流のバイオリニストになるべく、芸大の音楽科へ進むことを望みつつ、本当にそんなふうになれるのかという不安を抱えていた。自分は一流のソリストになれるのだろうか? なれなければ、全て無意味なのではないか?思い悩んだ末、雅志はバイオリンと決別する決意をする。夏休み、雅志は両親にバイオリンをやめることを伝えるが…。両親の反応は…?
出演者
【出演】菅田将暉,本郷奏多,間宮祥太朗,泉澤祐希,豊原功補,岡田義徳,山西惇,澤部佑,阿南健治,熊谷真実,西田尚美,遠藤憲一
原作・脚本
【原作】さだまさし,【脚本】尾崎将也
音楽
【音楽】渡辺俊幸

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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