(子どもたちが遊ぶ声)
子どもたちの声が響く休日の公園
無邪気に遊ぶ姿を見るとなんだかホッとしますね
そこになにやら怪しい男が1人…
この人一体何者なのでしょうか?
実はこちらの男性公園遊具を製造する会社の社員なんです
今回の「夢織人」は遊具会社で働く職人たち
創業から76年会社は日本初の公園器具専門メーカーとして業界を引っ張ります
時代とともに生み出されたさまざまな遊具たち
しかし…
最近公園で遊ぶ小学生が激減しています
小学生の好きな遊びを見てみると室内で行えるゲームなどに楽しみを求めています
そんな現状を変えたいと社員たちが日々奮闘していました
子どもたちが夢中になれる遊具の開発が始まっています!
しかしそこには大きな壁があったのです
そんな遊具メーカーの挑戦を見つめるのはユーモラスな世界を作り出す気鋭の写真家です
真面目な顔でほら
(笑い声)ここからなんか新しいものがね生まれそうな感じですごいなんか…いいなぁと思って
今子どもにとって必要な遊具とは?
本気で遊びを作り出す人たちの物語です!
企業でさまざまな夢を抱き働く人々
それぞれの夢を重ね折り合わせて作られる企業の物語に気鋭のクリエーターが迫ります
東京都の西に位置する羽村市
市の中心部には都内で最も古い工業団地があり大手企業の工場があちらこちらに見られます
その一角にあるのが公園遊具のトップメーカー…
日本一長い歴史をもつ公園器具専門のメーカーです
滑り台やブランコそして複合遊具など設置台数は年間およそ1万台にも及んでいます
ちなみにお値段はこちら…
結構高いんですね
今回そんな会社を取材するのは…
これが日都さんですか…
自分の家族との写真にユーモアや温かみのある演出を加えた浅田さんは写真界の芥川賞と言われる…
今注目の写真家です
いよいよ取材開始です
工場長の永尾さんが遊具製造の現場を案内してくれます
これなんだかお分かりになります?
(浅田さん)これなんかなぁー…これ何かなぁ?なんか…ブランコの…いちばん上?
(永尾さん)あ〜残念!いちばん下ですね
(浅田さん)あぁいちばん下!あっイスの部分と…あの…あれが…あっそれにしてもこの…量がすごくないですか?ええ一応あの年間1,000台ブランコ出てますから1,000台ブランコ作ってるんですか?
(永尾さん)ええ…これだけ…これまだ足りないですね1年でこれだけで足りないですね
(浅田さん)足りないですか?
創業当時からのロングセラー商品ブランコ
子どもたちの遊び方に変わりはありませんがその部品は常に変化しています
これが…そうですね…
(浅田さん)あっ昔の?
(永尾さん)はい
そしてこちらが現在のシート
あっゴムのここが…
(永尾さん)そうですこの当たっても…全然痛くないですけどねこれは…どれぐらい違うんだろ?持ってましょうかはいあっすいませんあ痛っ…痛い全然違いますね
最近はより細かい部品にも安全対策が施されています
こちらはジャングルジムなどの鉄パイプをつなげるジョイントです
この突起によるケガを防止するため特殊な構造を開発しました
全然違いますねあ〜なるほど
どんな公園にも当たり前のようにある遊具
そこには子どもたちを守るための工夫が細部にまで施されていました
今どういう作業をされているんですか?これは今あの…全然違いますね全然違いますよね全然違いますねすごい滑らか
しかしこれまでこの会社の遊具で事故がなかったわけではありません
その…お子さんがっていうか…そうなんですよね…
滑り台の取っ手にあったほんのわずかなデコボコで子どもが手を切ってしまったのです
100%の安全はありえない
だからこそ彼らの絶え間ない努力が続くのです!
そんな安全な遊具はイメージ作りから始まります
こちらの方は何されてるんですか?今乳幼児向けの製品を作っておりますわぁちっちゃい滑り台があって
(内田さん)はいなんか設計する上で難しい点てあるんですか?これに関して言えば…
(浅田さん)1日保母さんとして
乳幼児が安全に使える遊具
彼女はそれを知るため保育園に出向き子どもたちと触れ合っていました
子どもたちの行動とか姿を見て?はいやっぱ…
そして安全に配慮したイメージは設計図におこされます
こちら設計課の藤本さんにはかねてから考えている遊具があります
例えば…いろんなことを考えなくちゃいけないんですねそうですねあとは…
(浅田さん)工場の中にもね
(浅田さん)自分でじゃあ滑って?
子どもたちを夢中にさせてきた日都産業には意外な歴史がありました
浅田と申します浅田様?
創業者の娘である宮川会長そして山中社長に話を聞きました
(浅田さん)よろしくお願いしますおじゃまします
日都産業は日本で最初の遊具専門メーカーとなります
実はこれ銀座にあった広告塔から発想を得て生まれました
その後も数々の遊具を開発し当時のグッドデザイン賞も受賞します
1980年代には業界初の公園用健康器具を作り大人も楽しめる場にしました
しかし2000年頃から公園で事故が頻発
その多くはバブル期に参入したほかのメーカーによって大量生産された粗悪な遊具が原因でした
その結果遊具業界に大きな変化が起こります
最近公園の遊具も…
今ではけがをする恐れのある遊具は公園から姿を消そうとしています
このような状況に疑問をもつ社員がいました
小林さんは今どこにもない新しい遊具の開発を目指しています
…作りたいですね
この思いの裏には今の子どもたちが直面している問題がありました
文部科学省の調査によると近年の運動能力は低い水準が続いています
その傾向はTVゲームが普及した80年代後半から顕著になっているのです
最近は動く遊具の減少によって子どもの体力低下が加速しているとの声もあがっています
公園での健康づくりの研究をしている金子教授です
社員たちが動き始めました
会社の敷地内にある小さな公園
そこにあるのは…世界に一つしかない遊具の試作品
一体どうやって遊ぶのでしょう?
従来のシーソーの縦の動きに加え横そして斜めにも動く構造を開発しました
やってみましょうか
近未来の遊具に浅田さんも試乗します
おぉすげえ!壊れないですか?これ今のところは大丈夫ですすげえうわ〜すごい!真ん中に…真ん中に入るとまた違うの?真ん中に入るとやっぱ…本当だ!3人でまた違った動きになりますね
遊びの中で体の使い方を覚えてほしい
これまで何度も試作を重ね安全対策を施しています
しかし製品化には社内から反対する声があがりました
役所の人たちは遊具のプロフェッショナルではないですね管理はされてますけども
社員の議論を聞いていた永尾工場長
今後の方向性を決定します
新しい遊具への挑戦は今後も継続していくことが決まりました
遊具メーカーの1日を追った浅田さん
最後に社員たちをどのように撮影するか悩んでいました
すると突然走り出しました
使い方教えてもらっていいですか?
一体どんな写真を撮るのでしょうか?
よろしくお願いします!
(一同)お願いします!
集まった社員たちと撮るのは…
公園遊具メーカーの取材を行った写真家の浅田さんは社員たちと特別な写真を撮ることにしました
コイツと一緒ですね
(浅田さん)そうですね
浅田さんが写真を通して伝えようとしていることとは?
やっぱり話を聞くと子どもの気持ちにかえって製造したりデザインしたりとかっていう方が多いと思うのでボクたち普通だったら子どもの気持ちにかえって何かを考えることは少ないと思うんですけどやっぱりそういうことを日々されていると思うので子どもが持っている純粋に楽しむ心だったりとか本当に皆さんが持っている子どもたち見知らぬ誰かに楽しい思いをしてもらいたいっていうような気持ちを少しでも写真に表現できればいいなとは思っていました
誰も見たことのないような遊具を考えています
目指すはゲームよりおもしろい遊具です
安全は徹底管理します
すべては子どもたちの笑顔のために…
(歓声)5代目爆食女王どっちだ!?2015/07/04(土) 12:30〜13:00
テレビ大阪1
日経スペシャル 夢織人 〜小さなトップ企業〜[字]
公園に子どもたちを呼び戻せ!草分け遊具専業メーカーの挑戦▽写真家・浅田政志が
見た遊具開発の舞台裏▽世界初の遊具誕生の瞬間!ナレーション・キムラ緑子
詳細情報
番組内容
公園遊具メーカーの草分け、日都産業の工場に写真家・浅田政志が潜入!▽世界初の
遊具開発の秘密が今、明らかに▽老舗遊具
メーカーの意外な前身とは?
出演者
ナレーション キムラ緑子
クリエーター 浅田政志(写真家)
音楽
「Cheer Up!」(作詞・作曲)田中雄也
制作
【製作】テレビ大阪 BSジャパン 日経映像
ホームページ
www.tv−osaka.co.jp
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 経済・市況
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:40549(0x9E65)