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【格闘技】

オカダ IWGP奪回 次は現役王者としてG1制覇

2015年7月6日 紙面から

AJスタイルズ(左)にレインメーカーをたたき込むオカダ・カズチカ=大阪城ホールで(市川和宏撮影)

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◇新日本プロレス IWGPヘビー級選手権

 ▽5日▽大阪城ホール▽観衆1万1400人(超満員札止め)

 オカダ・カズチカ(27)が1年2カ月ぶりに至宝を奪回した。王者AJスタイルズ(37)=米国=に挑戦したオカダは26分16秒、ジャーマンスープレックスから必殺技のレインメーカー(至近距離ラリアット)につなぐ連係でKO。第63代王者になったオカダは、20日から始まるG1クライマックスで、2連覇と15年ぶり3人目の現役IWGP王者による優勝を目指す。

 新日本が上半期総決算として21年ぶりに進出した大阪城ホールで、オカダの右腕がうなりを上げた。息苦しい梅雨の最中の試合とあって、20分すぎには両者とも息が荒くなるスタミナ消耗戦。過去のシングル対決は1勝2敗でオカダが劣勢だったが、負けた経験を血と肉に変えていた。相手のスタイルズクラッシュ(顔面砕き)を寸前でかわして態勢を入れ替え、ジャーマン。3カウントを奪えないとみるや、すぐにレインメーカーへ。完璧な一撃に、米国のイケメン王者にはね返す余力はなかった。

 オカダは昨年5月の福岡大会でスタイルズに敗れて王座から転落。直後の再戦も失敗した。王者が棚橋弘至に移った後、今年1月4日の東京ドーム大会で挑戦したが敗れて号泣した。だが、それでも1万1400人の観客が、オカダの復活劇を見るためにやってきた。立ち見席を除いて前売り段階で完売。「レインメーカー(金の雨を降らせる男)」はその名の通り、金の雨を降らせた。北米やアジア諸国に進出する新日本の世界戦略に、欠かせない存在だ。

 「1万人以上の会場のメーンに出て、勝った者にしか分からない景色を見た。それがどんな景色かは、俺に勝って見てほしい」とオカダ。次の目標は、現役IWGPヘビー級王者としてのG1制覇。過去にこれを達成したのは、1995年の武藤敬司と2000年の佐々木健介しかいない。真夏の1カ月弱の間に予選リーグから決勝まで行う短期決戦。「がんがん自分を狙ってきてほしいですね。楽ちんなG1ではね…」。今のオカダには、その言葉も強がりには聞こえない。 (大西洋和)

 

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