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【プロ野球】

阪神、セ界で唯一借金返済 福留 2発で2年目山本が初先発初勝利

2015年7月5日 紙面から

DeNA−阪神 6回、中越え3ランを放った福留(右)はマートンとハイタッチ=横浜スタジアムで(北田美和子撮影)

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◇阪神7−6DeNA

 阪神が連敗を4で止めて首位浮上。1回に上本の先頭打者本塁打で先制し、福留が2本塁打を放つ活躍だった。初先発の山本は5イニング2失点でプロ初勝利。9回は呉昇桓が辛うじて抑えた。DeNAは後手に回る展開で今季初の5位転落。

 思いを込めた阪神・福留のスイングが、流れを手繰り寄せる。曇天模様の横浜にかけた鮮やかな2本のアーチ。連敗を止め、山本の初勝利を力強くアシストする4打点だった。

 「初先発だったしね。何とか勝たせたかった。(勝たせたいと思わせるのは)あいつの人柄」

 1点リードの4回、山口の直球をはじき返して右翼スタンドギリギリの13号ソロ弾に。「風に助けてもらいました」。貴重な追加点をもたらした一打。1点差に迫られた直後の6回2死一、二塁では、バックスクリーンを直撃した。「バッター有利のカウントだったから」。3ボール1ストライクからの小杉の直球を強く振り抜いた。今季2度目の1試合2本塁打で、14号はチーム最多だ。守備では8回1死三塁でバルディリスの右中間への打球を好捕。攻守に渡って山本の初勝利を助けたが、後輩思いの働きはこの日だけじゃない。

 自身が休養でスタメンを外れた、1日のヤクルト戦のこと。試合前、外野で守備練習中の大和に近づき、バッティングについて言葉を交わしていた。納得する結果が出ていなかった大和に、身ぶり手ぶりで思いを伝えた。苦しんでいる時こそ手を差し伸べる。チームに欠かせない頼もしい存在だ。

 試合後には「(山本は)緊張しすぎ。ソワソワしすぎ。高校野球じゃないんだから。もう少し落ち着かないと」と話したが、勝ったからこそ前向きに振り返れるというもの。若武者の、今後の自信につながる勝利をもたらす躍動となった。 (道辻歩)

 

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