今春、ニューヨークであった核不拡散条約(NPT)再検討会議に合わせ、奈良教育大生が被爆者らと訪米し、核兵器のない世界の実現を訴えた。4日、奈良市内で報告会があり、現地で感じたこと、伝えたいことを語った。

 「これからの平和の話をしよう!」と題した報告会。奈良教育大4回生の村上泰三さん(21)は、ニューヨークで傍聴したNPT会議を振り返り、「こういう場で私たちの将来が話し合われているのかと、深く考えさせられました」と語った。県内の生協組合員や職員ら約80人が耳を傾け、終盤は6人ずつのグループにわかれ、平和について語り合った。村上さんら、8人の教育大生も加わった。

 国内各地の生協は、5年に1度のNPT会議に合わせ、05年から組合員らを派遣。今年4月にはニューヨーク入りする被爆者たちの支援のため、約90人が渡米した。県生活協同組合連合会は「若い人に経験してほしい」と、教育大生協で学生委員を務める村上さんを選んだ。ならコープからも南エリア委員の小比賀博美さん(46)が参加した。