イ・ボミ２勝目　史上最速で年間賞金１億円突破

　▽２８日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズＣＣ（６５４１ヤード、パー７２）▽晴れ、気温２８・３度、風速１・８メートル▽賞金総額１億４０００万円、優勝２５２０万円▽６５選手▽観衆４４６２人

　首位タイでスタートしたイ・ボミ（韓国）と李知姫（同）がともに６８とスコアを伸ばし、通算１４アンダーでプレーオフに突入。２ホール目にバーディーを決めたイ・ボミがほけんの窓口レディース（５月）以来の今季２勝目、日本ツアー通算１０勝目を飾った。シーズン獲得賞金はツアー史上最速で１億円を突破。念願の賞金女王へ早くも独走態勢に入った。１打差の１３アンダー３位に森田理香子（２５）＝リコー＝、１１アンダー４位に茂木宏美（３８）＝アース製薬＝、上田桃子（２９）＝かんぽ生命＝、大江香織（２５）＝アルパイン＝が入った。

　日本でも賞金女王という、亡き父・ソクジュさんに誓った目標にまた一歩近づいた。ゴルフ界の人気ナンバーワン韓流アイドル、イ・ボミがツアー屈指の高額賞金大会を制し、早くも今季獲得賞金を１億円の大台に乗せた。

　「も〜最高です！　完璧な１週間でした。夢みたいです」。正規ラウンドを４バーディー、ノーボギーの６８にまとめてプレーオフに進むと、２ホール目、パー５残り７０ヤードの第３打。ロフト５７度のウエッジでピンそば３０センチにピタリとつけて、勝利を射止めた。「この４日間のベストショット。今週はアイアンショットの調子がすごく良くて、当たりすぎてウエッジの距離感が合わなかったんです。飛びすぎちゃって」と言う。

　調子がいいからバーディーを取りたい。ウエッジでピンを狙える距離なら、なおさらその気持ちが強くなる。近くにつけたいから力が入って、普段以上に飛んでしまう…。そんな悪循環だったというが「あの１打は無心で打てた」。

　シーズン１７戦目、出場１５試合目、６月中の１億円突破はいずれもツアー最速記録。「そのことはちょっと負担にもなってたけど、おかげで強い気持ちにもなれた」。今季の２勝はいずれも賞金総額１億円超級の大会だが「賞金の大きいところでちゃんと稼がないと、目標のタイトルには届かないと思うので…。いつも以上にもっと集中します」。史上初となる日本＆韓国両ツアーでの女王戴冠へ、今のイ・ボミに死角は見当たらない。　（月橋文美）