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【ゴルフ】

小田孔が首位に2打差の2位に浮上

2015年7月4日 紙面から

◇長嶋茂雄招待セガサミー・カップ<第2日>

第2日、8番でバンカーショットを放つ小田孔明。通算9アンダーで2位=ザ・ノースカントリーGCで

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 ▽3日、北海道千歳市、ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(7167ヤード、パー72)▽晴れ、気温22・5度、南4・1メートル▽賞金総額1億5000円、優勝3000万円▽149選手(アマチュア6人)▽観衆2522人

 8位から出た小田孔明(37)=プレナス=が7バーディー、2ボギーの67で回り、通算9アンダーに伸ばして首位と2打差の2位につけた。低調だった昨季賞金王が好相性のコースで持ち味を取り戻し、今季初めて優勝戦線に浮上した。韓国のJ・B・パクが68で回り、単独首位を守った。

 縮こまっていた心を、北の大地が解きほぐしてくれた。「フェアウエーが広いから安心して打てる。ラフに入っても根こそぎ持っていけばいい」。球は曲がってもいい。5、14、17番を除く計15ホールで、小田孔は得意のドライバーを思い切りよく振った。原点に立ち返り、持ち前の闘争本能にスイッチが入った。

 1番。15メートルのロングパットをねじ込み、バーディー発進。3、5番ではともに3メートルのバーディーパットを決めた。6番で池ポチャしても7番で取り返す力強さがあった。

 見せ場は14番パー4の2打目。左ラフからの残り110ヤード、風はフォロー。小田孔が握ったのはサンドウエッジだった。「サンド(ウエッジ)では絶対に届かない距離だったけど、フルショットで打てたから(球が)止まってくれた」。スピンの利いた球はピンそば1・5メートルに寄った。小田孔ならではの芸当でバーディーの山を積み上げた。

 開幕7戦は停滞の波に飲み込まれた。ツアー屈指の飛ばし屋が、武器だったはずのドライバーで悩んでいた。フェアウエーキープ率は84位(51・79%)。ティーショットの平均飛距離は昨季から約10ヤードも減退した。初めて背負う肩書の大きさに押しつぶされ、「変なゴルフはできないと守りに入っていた。イケイケ(攻撃的なゴルフが売り)なのに、守りだすんですよ」。不慣れな守勢に回るから空回りする。そんな心境を見透かしたように、周囲から「攻める姿勢の方がいい」と指摘され、われに返った。

 札幌市内の行きつけのすし店で、大好きな子持ち昆布を食べて験担ぎもした。「そろそろエンジンをかけていかなきゃ」。昨季賞金王が目覚めの時を迎えようとしている。 (松岡祐司)

 

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