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ダメ人間のための転職活動支援塾

転職初心者向けに転職情報や役立つコラムを提供するブログ。第二新卒や既卒、シングルマザーなど幅広い方に対応しています。

エントリーシート(ES)における長所短所の書き方。コミュ力が低いことを短所に書くのはダメなのか?

 エントリーシート(ES)の必須事項として『あなたの長所・短所を述べて下さい』という質問は代表的です。
 どの企業にも長所と短所をセットで書かせるケースが多く、また文字数も多めに取られているため、単純に長所と短所を書くだけでは書類選考を通過することは出来ません。

 面接官が見ているポイントは、長所と短所から見えてくる就活生の特性とタイプです。

 その特性が見えない曖昧な長所・短所が書かれたエントリーシート(ES)は落とされてしまいます。

 具体的に見ていきましょう。



長所と短所を裏付けるエピソードは必須

 長所と短所を聞かれて

「思いやりがあります」
「何事にも臆せず挑戦します」
「焦って物事を決めやすいです」

 など、その一言で終わらせてしまったら、面接官が一番知りたい就活生の性格やタイプが見えてきません。

 エントリーシートの長所と短所で大切なのは『長所は○○です。~~だからです』という~~の部分に入る裏付けエピソードです。

 例えば「思いやりがあります」という長所ならば、飲み会で体調不良になった子を介抱したエピソードを書いたり、何事にも臆せず挑戦するのが長所ならサークルで先輩に意見をぶつけた経験などが裏付けエピソードになります。

「私は優しいです! 何故なら……」

 というのは、何だか善意の押し付けアピールのようで嫌だな、と思う人もいるかもしれません。
 しかし、就職活動では聞かれた設問に対して、自分をアピールする必要があります。遠慮せずに、自分の長所をしっかりアピールしないと逆に面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。

 短所も同様に「私の短所は○○です。~~した時に~~という失敗をしてしまいました」という風に短所を裏付けるエピソードを付け足しておきましょう。

 しかし、長所と違って短所を書く時に大切なルールがあります。それは、短所の裏付けエピソードを述べたあとに、改善案や気をつけていることを付け加えるというルールです。

 短所はどうしてもマイナスの印象を与えてしまいます。
 そこで、短所を自覚し、改善案や気をつけていること、意識していることを書くことで面接官にプラスのアピールをするのがエントリーシート(ES)における長所・短所の鉄則です。

 人は文章を見た時、文頭がマイナスでも文末がプラスで終わっていると最終的にプラスの印象を持つという心理があります。この心理学を利用して、短所を書くときは必ず最後に短所をカバーする案を一文でもいいので追記しておきましょう。

コミュニケーション能力が低いことを短所にするのはNGなのか?

 企業が就活生に求める能力として第一位に上がっているのがコミュニケーション力です。しかし、誰もがコミュニケーションが得意なわけではありません。
 ところが就活においてはコミュニケーション力を長所、アピールポイントとして取り上げる就活生が多く、面接の場ではコミュニケーション力抜群の軍団によるコミュニケーション能力アピール合戦になることが多いです。

 まるで伝統文化のようにコミュニケーション力に振り回される就活生のありさまは、コミュニケーション第一主義の弊害とでもいうのでしょうか。面接官や人事もうんざりしつつも、就活生のコミュニケーション力を審査しています。

 そこで、短所にコミュニケーション力を書くと、果たしてどうなるのでしょうか?
 こればかりは企業、面接官によると思いますが、皆が長所にコミュニケーション力やリーダーシップを書いている中で、コミュニケーション力を短所に書くというのは良くも悪くも目立つと思います。

 面接官によってはお話にならないと切り捨てられる場合もありますし、逆にコミュニケーション力アピールの就活生にうんざりしていた面接官にとっては、説得力のあるエントリーシート(ES)だと思われて通過、内定することもあります。

 コミュニケーション力を短所にすることで他の就活生と差別化を測るのは、逆張りと呼ばれる戦法です。皆がアピールしないであろう方法で攻めて、競争率の高いフィールドではなく競合率の低いフィールド、ブルーオーシャンで戦うことが出来、逆転の可能性が高い戦略です。

 しかし、当然ですがコミュニケーション能力を短所にする以上、それをカバーするエピソードやアピールが必要になります。例えば、コミュニケーションが苦手だったが、英会話教室や留学に行き、改善しようと努力している、もしくはゆっくりしゃべることを意識して努力している、事前に言うべきことをまとめてから話すようにしている、などです。

 こういった『改善努力エピソード』は面接官に好まれますし、コミュニケーション第一主義の就活においてコミュニケーションが苦手と正直に言っていることは評価されるでしょう。
 リスクの高い賭けになりますが、あえて短所にコミュニケーション力が低いといれて、改善努力エピソードで誠実さ・努力家をアピールする方法もあります。

「コミュニケーション能力があります!」

 とエントリーシートに書いている人が10人いて、面接官が「またか」とうんざりしている時に突然

「コミュニケーション能力が低いです」

 とアピールしてくる人がいたら「えっ?」と驚いてじっくり見てしまいますよね。

 競争率が高い大企業ほど、こういった逆張りで受かる可能性もあります。

 長所・短所を書くときは、他の就活生と差別化ができているか? というポイントも考えて書きましょう。