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ギリシャ国民投票開票終了 「反対」上回る
7月6日 9時32分

ギリシャで行われた国民投票は開票が終了し、EU=ヨーロッパ連合が求める財政緊縮策への反対が61%余りと賛成を大きく上回りました。チプラス首相は勝利宣言し、今回の民意を後ろ盾にして、今後、EU=ヨーロッパ連合側との金融支援を巡る協議に臨みたいという考えを示しました。
5日に投票が行われたギリシャの国民投票は開票が終了し、EUなどが金融支援の条件としている財政緊縮策の受け入れに「反対」が61.31%、「賛成」が38.69%で、反対が賛成を大きく上回りました。
チプラス首相はテレビで演説し、「民主主義が勝利した」として勝利を宣言したうえで「ギリシャ国民は、ヨーロッパと、持続可能な支援策を交渉する力を与えてくれた」と述べて、今回の国民投票で示された民意を後ろだてにして、今後、EU側との金融支援をめぐる協議に臨みたいという考えを示しました。また、「優先事項は銀行を再び再開することと、ギリシャの経済システムを安定させることだ」と強調し、預金の引き出し制限などの資本規制をできるだけ早く終わらせる意向を示しました。
ギリシャでは、5年にわたる緊縮策によって景気が低迷し、若者の2人に1人が失業するなど国民生活に大きな影響が出ており、今回の国民投票の結果は、こうした緊縮策への国民の強い反発を浮彫りにした形です。
チプラス首相は、EU側に緊縮策の見直しと追加支援を強く迫るものとみられますが、ギリシャへの最大の支援国のドイツの閣僚からは合意は難しくなったとの声が早くも上がっています。今回の結果を受けて、ユーロ圏の各国は7日に緊急の首脳会議を開き、ギリシャへの対応を話し合う予定ですが、ギリシャとの協議の難航は避けられない見通しです。

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