混迷は避けられない
本稿がアップされる月曜日の朝には、ギリシャの国民投票の体制が判明しているだろう。事前の予想では、賛否拮抗であるので、結果はどちらにせよ、きわどいものの可能性が高い。
国民投票は、ECB(欧州中央銀行、ユーロ圏)、EU(欧州連合)、IMF(国際通貨基金)のトロイカが金融支援の条件として提示する財政緊縮策を受け入れるかどうかについてである。緊縮策に賛成多数であれば、緊縮案に反対するチプラス政権は退陣を示唆している。この場合、すんなり親ユーロ政権が誕生するのかどうか、政局混迷は避けられない。
緊縮策に反対多数であれば、トロイカとの再交渉になるが、それは難航し、ユーロ離脱までありえる。どちらの場合でも、当面の国際経済混乱は避けられないだろう。
ギリシャはどんな選択をすべきか。本コラムでは、先を読み解くための予備知識を提供しよう。実はギリシャ問題は、国際金融、国際政治の絶好の”生きた教材”なのだ。この機会に、読者も学生時代に勉強した知識をブラッシュアップしたらいい。
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