奥令
2015年7月6日05時31分
独自技術で立体的に本物そっくりの顔をつくる大津市のベンチャー企業に注目が集まっている。毛穴や血管まで再現する精密さが評判を呼び、サウジアラビアの建設会社からも注文が舞い込んだ。社長は医療分野でも役立てたいと意気込んでいる。
会社は大津市坂本7丁目の「REAL―f」(リアルエフ)。立体のプラスチックに写真を転写し、人間の顔を本物そっくりに再現する技術を北川修社長(56)が開発し、2011年6月に創業した。オーダーメイドで依頼された人の顔をつくる「ザ・リアルフェイス」は一つ30万円。「リアルすぎる」と評判を呼び人気商品になった。広告会社や芸能関係者などから年間約100件の注文がある。制作には短いものでも2週間かかり、長いときには予約してから2カ月待ちの状況だという。
昨年11月には、評判を聞きつけたサウジアラビアの建設会社から「国王ら王族のレリーフをつくってほしい」と依頼が届いた。送られてきた写真をもとに、パソコンの専用ソフトでデータ化し、3Dプリンターを使って石膏(せっこう)で原型を作製。写真を見ながら彫刻刀で細部を整えた後、型をとってプラスチックの樹脂を流し込んで固める。
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