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ギリシャ国民投票 開票始まる
7月6日 2時33分

ギリシャ国民投票 開票始まる
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ギリシャで、EUなどから求められている財政緊縮策を受け入れるかどうかを問う国民投票は、日本時間の6日午前1時に投票が締め切られ、開票作業が始まりました。結果によっては巨額の債務の返済ができずギリシャ経済が一層混乱しかねないだけに、ギリシャ国民の選択に注目が集まっています。
5日に投票が行われたギリシャの国民投票は、EUなどが金融支援の前提としてきた財政緊縮策を受け入れるかどうかを問うもので、投票は日本時間の6日午前1時に締め切られ、各地の投票所で開票作業が始まりました。
金融支援を巡るEU側との交渉が行き詰まるなか、チプラス首相が1週間前に実施を決めた今回の国民投票は、事実上、EUとの関係を問い直す形となり、直近の世論調査では、賛成と反対がそれぞれ40%台前半となるなどギリシャの世論を二分しました。
国民投票の結果、賛成が過半数となれば、EUとギリシャの協議は再開され、金融支援に道が開けることになります。一方で、反対が過半数となれば、EUが直ちに追加支援を行う可能性は低く、ギリシャは巨額の債務の返済ができず、経済が一層混乱するおそれが出てきます。
ギリシャが独自の通貨を発行するような事態になれば、ユーロ圏からの離脱につながる可能性もあり、ギリシャ国民の選択に注目が集まっています。ギリシャの国民投票の大勢が判明するのは日本時間の6日早朝になる見通しです。

ギリシャ財務相「国民の判断待つ」

アテネ市内の投票所を夫婦で訪れたギリシャのバルファキス財務相は、NHKなどの取材に応じました。この中で、バルファキス財務相は、今回の国民投票で示される結果をどう受け止めるかについて、「結果は重要ではない。この国民投票は民主主義の美学であり、単なる競馬ではない。数時間後に判明する国民の選択を楽しみにしている」と述べました。そのうえで、投票の結果が今後に影響を与えるかどうかという質問に対しては、「結果は国の行方を左右するが、私は結果を推測することに興味はない。国民が、何を民主主義だと判断するのか待ちたい」と述べるにとどまりました。

バルファキス財務相は、取材に応じている際、緊縮策の受け入れに賛成している市民から、「恥知らず、ならずもの」とか、「休業している銀行は一体、どうなるのか」などと厳しい非難を浴びせられる一幕もありました。

仏独首脳 6日に協議へ

フランスの大統領府は、オランド大統領とドイツのメルケル首相が6日にパリで会談し、ギリシャの国民投票の結果について協議すると発表しました。
ギリシャの国民投票への対応を巡っては、メルケル首相が「投票までは今後の支援策についてギリシャと新たな交渉をしない」という立場を強調していたのに対し、オランド大統領は、「ギリシャ側と交渉を続けて早期の合意を目指し、ヨーロッパを混乱させかねない国民投票を避けるべきだ」と主張してきました。
このため、今回の発表は、立場が違ってきた両首脳が、国民投票の後は足並みをそろえて対応する姿勢を示そうとしているとみられます。

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