ギリシャ国民投票:緊縮策否決、欧州政治に激震-首脳会議招集
2015/07/06 07:08 JST
(ブルームバーグ):ギリシャが5日実施した財政緊縮策の是非を問う国民投票で緊縮策否決が確実となり、同国のユーロ残留が可能かどうかは欧州首脳の決断に委ねられることとなった。
開票85%強の時点で反対が62%に達した。内務省の発表によれば、賛成は38%と、世論調査の数字を下回った。
この投票結果を受け、メルケル独首相ら欧州首脳はギリシャへの金融支援が依然可能かどうか、難しい判断を迫られる。ギリシャの銀行の資金が底を突きつつあり、経済破綻が近づく中で、緊縮否決により同国のユーロ離脱の可能性は大幅に高まった。
ユーラシア・グループのアナリスト、ムジュタバ・ラーマン氏は「改革の公約がなされておらず、ギリシャをユーロ圏にとどめておくコストは不釣り合いなほど増大した」と指摘した。
緊縮策反対の結果が確定すれば、金融市場と欧州の政治体制に動揺が走ることは確実だ。メルケル独首相とオランド仏大統領はギリシャ問題を協議するため7日のユーロ圏首脳会議を招集した。
JPモルガン・チェースのエコノミスト、マルコム・バー氏は顧客向けリポートで、ギリシャのユーロ離脱が最も可能性の高いシナリオだと述べた。ユーロはドルに対し下落し、一時1.2%安となった。
アテネのシンタグマ広場には緊縮反対派が勝利を祝うため集結した。
原題:Tsipras Turns Tables on Europe in Austerity Referendum Triumph(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:アテネ Marcus Bensasson mbensasson@bloomberg.net;アテネ Matthew Campbell mcampbell39@bloomberg.net;アテネ Nikos Chrysoloras nchrysoloras@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Heather Harris hharris5@bloomberg.net Rodney Jefferson
更新日時: 2015/07/06 07:08 JST