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『藤堂高虎』
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- 2015/07/05(Sun) -
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徳永真一郎 『藤堂高虎』(PHP文庫)、読了。
実家にあったので持って来ました。 我らが藩主・藤堂高虎公の一代記です。 なかなか主人公として取り上げてもらえない高虎公ですが、 戦歴だけでなく、津市の土台を築いた政治家としての能力の高さは 津市民なら皆が学び知っている歴史です。 そのあたりも含め、読みたかったのですが、 まず、本作は小説としてのワクワク感がないことが残念。 説明文を読んでいるような味気なさで、 正直、これでは高虎公の素晴らしさを広くわかってもらうことは出来なさそうだと感じました。 そして、やはり家康公との信頼関係の話が軸におかれており、 政治家としての側面は、内政の部分よりも、外交力の方が強調されていました。 自分のニーズと合致した高虎公の描写に出会うのは、やはり難しそうです。 いつか、大河ドラマの主人公として扱われる日を夢見て。
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『1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる』
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- 2015/07/04(Sat) -
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山田昭男 『1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる』(東洋経済新報社)、読了。
以前、社内で「新事業アイデア募集!」というPJをやったときに、 「社内でアイデアを集めまくってる面白い社長さんがいるよ」と教えてもらったのが 未来工業の山田社長でした。 とにかくアイデアを出したら500円を出すということで、 我が社でも思い切って取り入れてみたら、数は集まりました。 やっぱりお金の威力は凄い・・・・・。 で、お金に左右されずに、しっかりと自分の意見を持っている人たちはというと、 最初は「なんか変なことやってるな」という感じで遠巻きに眺めていたのが、 とにかく数が集まっているという熱気を感じてくれたのか、 時間をかけてアイデアを練って提案してくれるほどになりました。 量の中に、きらりを光る質がある、量が質を呼び込んでくれたような印象で、 何でも500円!というのも、相応の意味があるのだなと考え直しました。 さて、そんな山田社長の本ですが、 上記のアイデア500円というのはホンの1つのアイデアに過ぎず、 様々な取り組みを実行されています。 そして、相談役となった今では、自分でアイデアを出して実行するのではなく、 社員にアイデアを考えさせ、自ら実行させるということで成果を出しているようです。 うーん、ここまでのものを実現するには、粘り強い努力があったのだろうなと想像します。 こういうのを読むと、「自分の会社はこうあってほしいんだ!」という社長の強い思い、 そして、その思いを実現できる立場である社長という存在の力を実感します。 社長業って面白そうだなと、最近、思うようになりました。
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『ロック母』
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- 2015/07/03(Fri) -
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角田光代 『ロック母』(講談社文庫)、読了。
気づけば2年ぶりの角田作品。 ・・・・・しんどいわ。 冒頭の「ゆうべの神様」では、夫婦喧嘩しまくる暴力的な両親と 余所者への冷たい目線を絡めてくる村民たちに囲まれて生活する高校三年生の少女が主人公。 夫婦喧嘩の描写が延々と続くとしんどい。 で、外に逃げれば近隣の人々から好奇の目で見られ、嫌味っぽく話しかけられ。 少女が強い自分を持っていられることが奇跡のように思われます。 私だったら耐えられない・・・・。 でも、結局、少女の中にも積もり積もったものがあり、最後にそれは・・・・・・ って、本作が芥川賞になったときのマスコミ取材のエピソードがあとがきに述べられてますが、 その要約はないでしょうに(苦笑)。 アジアの街を舞台にした「緑の鼠の糞」や「爆竹夜」は、ちょっと苦手でした。 というか、あんまり自分の中に物語が入ってきませんでした。 多分、私自身、子供の頃の家族旅行か、大人になってからの出張でしか海外に行ったことがなく、 自分自身の意思で海外の街に立った経験がないからだと思います。 「カノジョ」とか「父のボール」とか、少し突飛な設定の作品が面白かったです。 表題作の「ロック母」は、少し壊れてしまった人間というものがどうも怖くて苦手です。 それを再確認する作品となりました。
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『O2Oの衝撃』
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- 2015/07/02(Thu) -
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岩田昭男 『O2Oの衝撃』(阪急コミュニケーションズ)、通読。
クレジットカードといえばこの人、岩田昭男氏の本です。 “Online to Offline”というテーマを掲げていますが、 あくまで「決済」という目線で眺めているので、 マーケティング本だと思って読むと失敗でするでしょう(苦笑)。 では、決済目線で読むと面白いのかというと、 うーん、『週刊ダイヤモンド』の特集を引き伸ばした程度でしょうか。 それほど深彫りしている印象はありませんが、 ざっと全体を把握するには便利です。 2013年発行だと、もう内容が古くなってしまっていて、 新たな発見は流石にないですね・・・・・。
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『実践!多読術』
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- 2015/07/01(Wed) -
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成毛眞 『実践!多読術』(角川Oneテーマ21)、通読。
以前にも著者の読書術の本は読んでみたもののイマイチ刺さらなかったので もう1回別の本で挑戦。 ・・・・・・でも、やっぱりイマイチでした(苦笑)。 「多読術」というタイトルが良くないのだと思うのですよ。 スキルが学べそうな気になるので。 でも、大した技術論は出てきません。 これなら、この人の読書日記を読んだ方が面白そうです。 でも、最終章におススメ本紹介がズラッと並んでましたが、 かなりマニアックな本たちだったので、読書日記を読んでも、ちょっと食いつきにくいかも。
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『色即ぜねれいしょん』
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- 2015/06/30(Tue) -
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みうらじゅん 『色即ぜねれいしょん』(光文社文庫)、読了。
じゅんさんの小説はお初です。 仏教系の高校に通う主人公。 教室ではヤンキーが幅を利かせ、フォークが好きな主人公はちょっと引き気味。 そんな夏休みに、中学時代からの友達に誘われ、隠岐島のユースホステルに泊まりに行く・・・。 冒頭のシーンから、ヤンキーたちが講堂でがなる「ホーネン、ホーネン」のシーンに圧倒されます。 本当に、こんな高校あるのかしら?と疑問に思いつつも、 でも、なんだか有ってもおかしくなさそうな変な存在感があります(笑)。 このヤンキーたちが意外とお茶目。 主人公も、文科系を自認していながら、結構ヤンキーと普通に話ができちゃってます。 このお話の山場は、やっぱり隠岐島。 友人が仕入れてきた「フリーセックスの島」というトンデモ情報に踊らされて遊びに行くものの、 もちろん、そんなことはなく、ユースホステルとしてのオモテナシと、 そこに集まる人々との交流があるわけで、ま、良い人もいれば悪い人もいる中で、 数日間を過ごした主人公は何かを得て日常生活に戻ってきます。 この主人公の変化が、非常に自然な形で書かれていて共感できました。 一歩を踏み出すきっかけを掴む瞬間が良く分かります。 そして、自信を持った少年が、どんな風に成長していくのか、非常に面白く読めました。 あと、この作品の安心感は、主人公の両親がもたらす温かい愛情から来てるのかなと思いました。 理解がありすぎな感じもしますが、でも、主人公が変なムチャをしない、ある意味冷静な判断を 重ねていくところは、この両親の元で育ったならそうだろうなと納得できるものがあります。 じゅんさんの私小説にあたるのでしょうが、 この少年が大きくなって、みうらじゅんという特異な人物になるとは、 人生って不思議なものですね(笑)。
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『百日紅』
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- 2015/06/30(Tue) -
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『百日紅』
残業、残業、休日出勤、早朝出勤、残業・・・・・が嫌になっちゃって、 仕事を放り出して映画館へ(苦笑)。 21時開始というちょうど良いタイミングだったので、観てみました。 なんと最初にメイキング映像つき。 監督の原恵一さんの制作の様子を中心に、作品が出来上がっていくまでと、 ところどころに原作者の杉浦日向子さんのご家族のインタビューを挟みつつ、 監督の作品にかける思いを綴っています。 個人的に、作品や監督への思い入れは特にない状態だったので、 アニメーションの製作過程という技術的な部分に魅せられました。 このCG全盛時代に手書きで絵コンテやら原画やら描いている姿に、 こだわりだなぁと感心する反面、これで国際競争に勝ち残れるのかなぁ・・・とやや不安にも。 で、肝心の本編ですが、絵が美しかったです。 江戸の街並みを映す遠景の映像とか、浮世絵から仏画まで幅広く登場する日本画の数々、 そして、その日本画の趣をアニメーションの中で味付けとして上手く動かしてみせる演出など。 筆一本で描かれる下絵の描写が特に気に入りました。 一方で、ストーリーの方は・・・・・。 ショートストーリー5編を1つの作品として繋げたということのようでしたが、 全体を通した大きなテーマが何だったのかがよく分からず、 かといってショートストーリーの方にもヤマ場がどこなのか分からないまま次に移っていき、 非常に淡々とした内容でした。 この作品を見て、江戸の文化とか、日本美術史とかに興味を持つ人は多いかもしれませんが、 原作の杉浦作品が面白そうだから読んでみたい!となるかというと、微妙な感じでした。 監督が目指した「杉浦作品を多くの人に知って欲しい」という目的は 達成できなかったのではないかと個人的には危ぶむ内容でした。 あと、声優さんは、やっぱり声優が本業の人にやってほしいです。 声がのぺっとしていて江戸の風情に合っていないように感じました。
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『Wの悲劇』
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- 2015/06/28(Sun) -
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夏樹静子 『Wの悲劇』(光文社文庫)、読了。
著者の代表作ということで読んでみました。 エラリー・クイーンの『Yの悲劇』へのオマージュとして生み出された作品とのことですが、 内容云々の前に、著者とエラリー・クイーンことフレデリック・ダネイ氏との間に 交流があったことに驚いてしまいました。 推理モノの古典を書いた人というイメージから、物凄く古い時代の人だと思い込んでいました(苦笑)。 さて、内容は、製薬会社の会長が正月に別荘で殺害される。 姪の大学生が大叔父を刺したことを認めるが、家族たちは事件を隠そうとして・・・・・。 倒叙型のミステリーなので、警察とのバトルを楽しむのかなと思いきや、 警察の捜査は簡単に内部犯と見極めてしまうし、 署長は道化役で頼りないし・・・・・というので、正直、中盤はダレてしまいました。 しかし、警察が犯人と思われる人物を逮捕したところから話が一気に動き出し、 タイトルに込められた意味に、ナルホド! 著者の代表作とされている理由がわかりました ただ、本格モノをあんまり得意としない私からすると、 やっぱり、中盤のダレは気になります。 これだけ長いお話だと。 警察の記者会見の様子とかが道化に落ちすぎてて、 なんだか、演劇の台本みたいだなぁ・・・・と思ってたら、解説も著者自身も 演劇化したいと思っていたようで。 そこもちょっと私の求める小説とは違ってました。
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『変革する哲学』
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- 2015/06/28(Sun) -
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柴田昌治 『変革する哲学』(日経ビジネス人文庫)、通読。
久々の柴田センセでしたが、イマイチ刺さってきませんでした。 前に読んだ本をベースにしていると、まえがきに書かれていたので、 読む前から少し気持ちが遠ざかってしまった部分があるかもしれません。 ちょっと抽象論にとどまっているような印象を受けました。
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『東洋脳×西洋脳』
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- 2015/06/27(Sat) -
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茂木健一郎、加藤徹 『東洋脳×西洋脳』(中公新書ラクレ)、読了。
モギケン先生と漢文学者の加藤先生の対談です。 最初は、中国文化と日本文化の対比のようなところから始まるのですが、 段々と中国や日本を含む東洋の思想と、西洋の思想との対比に広がっていくところが 面白かったです。 そして、中国文化に影響を受け続けたかのように感じてしまう日本文化も、 結局は、受け入れられる部分だけと効率よく吸収して、 合わない部分は排除してしまうという日本の「柔軟性」により、 臣下の国とはまた違った影響受け方をしてきたのだなぁと再認識。 いすれにしても、はやり中国の文化がもつ影響力なり浸透力、破壊力というのは 凄まじいものだと思います。 そこは素直に受け止めないとね。 いつか、中国の歴史というものを、きちんと学んでみたいなと思います。
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