鳥をはじめ、地球の磁場をうまく使っている動物がいる。
このたび生物で初めて磁場を感じるセンサーが特定された。
米国イリノイ州立大学のアンドレス・ヴィダル・ガデア氏らの研究グループが、eLife誌において2015年6月17日に報告している。
なぜ磁場に沿って動けるか
ガチョウ、ウミガメ、オオカミなどの動物が、地球の磁場を使って移動すると知られている。どういうシステムか詳しく分かっていない。
研究グループは、生物学の研究で一般的に用いられる線虫と呼ばれる生物を世界から集めて、研究所に運び込んだ。動きを検証した。
その結果、磁場の方角は地球の場所によって異なるが、どの地域から来ても、線虫は地場に対して正確な角度で移動すると分かった。
「AFDニューロン」と呼ばれるところに
特殊な磁気コイルを使って線虫の周囲の磁場を変えて、その行動の変化を調べた。
線虫が磁場を感じる能力があると確認。
さらに、線虫から見つかったセンサーが、線虫で温度を感じるために機能すると知られている「AFDニューロン」の端にあると分かった。
センサーはナノサイズのテレビアンテナのような形状。
線虫が地下を移動するときに使われている。
AFDニューロンが壊れるよう遺伝子操作された線虫は、自らの位置を定められなくなった。
なぜ磁場に沿って動けるか
線虫をアルツハイマー病や中毒の研究に使った研究グループは、線虫に湿度を感じる能力を持つと突き止めている。2012年には、ハトが磁場の情報を処理する脳細胞を持っていると示している。
体のどの部分が磁場を感じるのかについては分かっていなかった。耳の奥にある「内耳」が関連していると考えられていた。
研究グループは、磁場を操作すれば、害虫から農作物の収穫を守るといった用途に使えるかもしれないと語る。
文献情報
Researchers Discover First Sensor of Earth’s Magnetic Field in an Animal
http://news.utexas.edu/2015/06/17/first-magnetic-field-sensor-discovered-in-animal
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