初めて会った日は5月7日でした。
貧乏な大学生活で本当にお金がない。
それでもバイクが欲しい。
BMWで一生懸命働いて、親を説得して借金して、やっとの思いで手に入れました。
嬉しくて嬉しくて仕方なかったです。
それから約1ヶ月半…………
僕たちの幸せは突然にも壊されました。
あまりにも早すぎるお別れでした。
事故後、送られてきて写真には変わり果てた愛車の姿が……
楽しかった思い出がよみがえってきました。
涙が止まりませんでした。
こんなに傷を負って痛かったよね……
雨の中置き去りにされて寒かったよね……
いつもみたいにタオルで拭いてあげられなくてごめんね……
警察と保険会社の調査後、すぐに廃車にされると聞きました。
最後にもう一度だけ大好きな愛車に会いたい……。
電話して廃車の予定を1日遅らせてもらいました。
病院に頼んで2時間だけという条件で外出許可を貰いました。
親に車イスを押してもらい、愛車に会いに行きました。
泣き崩れてしまいました。
ガソリンタンクは僕の体が当たった衝撃で凹んだそうです。
ハンドルバーも最後まで握りしめてたために大きく歪んでいます。
折れ曲がった前輪を見るとどれだけ強い衝撃だったのか考えるだけでも恐ろしいです。
僕が死なないように最後の力で守ってくれたんです。
そして、自分を犠牲にして死にました。
愛車は殺されたんです。
この怒りをどこにぶつけたらいいのかわかりません。
どうしたらこの悔しさがなくなるのかもわかりません。
ただただ泣き続けました。
2ヶ月も経たないうちに1700km走りました。毎週のように県外へ出掛けてました。
汚れてはシャープかけて、走る前にはワックスをかけて……そんなことばかり繰り返してました。
だって僕にとって愛車は家族だから。
自分が何かしてあげたら愛車はその分だけ応えてくれます。
加害者は僕が生きててよかったと言ってましたが、大切な1つの命を奪ってるんです。
壊れちゃった、じゃあ同じバイクを買おう。そんなんで済まされる話ではないんです。
心を込めて大切にしてきたからこそ、あのバイクだけに意味があるんです。
だから最後に死ぬはずだった僕を救ってくれました。
あのバイクは自分の命と
引き換えに「愛車を愛するということ」を教えてくれた気がします。
たくさんの思い出をありがとう。
これから続いてくカーライフにおいて忘れることのできない大切な存在です。
大好きだったよ。
さようなら。
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Posted at 2015/07/04 20:12:44