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陽子線・重粒子線、エビデンス示し議論へ- 次期改定に向け、8月の先進医療会議で
2016年度診療報酬改定に向け、厚生労働省は次回8月6日の先進医療会議に日本放射線腫瘍学会の関係者の出席を求め、先進医療である陽子線・重粒子線治療の有効性などに関するデータを報告させる。陽子線・重粒子線治療については、これまでの改定の際に保険導入が検討されたが、エビデンスを示すデータがなく、結論が先送りされてきた。【丸山紀一朗】
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次回会合に学会関係者を呼ぶことは、2日の同会議で厚労省が提案し、了承された。同省などによると、同学会は現在、陽子線・重粒子線治療について、手術や抗がん剤治療、別の放射線による治療など、がんに対するほかの治療と比べて有効なのかどうかなどを示すデータの取りまとめ作業をしている。次回会合には、同学会の「粒子線治療委員会」のメンバーらが出席する見通し。
昨年6月末までの1年間の先進医療の実績によると、先進医療Aの中で陽子線治療の費用が最も高く、その額は約77億円。次いで高かったのは重粒子線治療(約51億円)で、陽子線治療と合わせた額は、先進医療Bを含めた先進医療費用全体の7割以上を占めている。
今年1月の中央社会保険医療協議会(中医協)では、陽子線・重粒子線治療について、「効くのかどうかはっきりしないままなのは望ましくない」と支払側委員が指摘し、厚労省は関係学会にエビデンスの分析を依頼中と説明していた。2日の同会議で同省担当者は、「陽子線・重粒子線治療は次期改定に向けて大変大きな課題」との認識を示した。同会議での議論がまとまれば、検討の場は中医協に移る。
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