小河雅臣
2015年7月3日03時00分
第2次世界大戦の直後、朝鮮半島北部から一家5人で命からがら引き揚げてきた京都府南丹市の今西儀夫さん(78)が8月、京都市内で戦争体験を語り合う会を開く。「戦後70年がたち、戦争の記憶が風化している。私たちには若い世代に語り継ぐ責任がある」と話し、参加者を募っている。
今西さんは1936年、平壌の近くで生まれた。現地の国民学校の事務職員だった父、母、祖母、妹の5人で暮らしていた。
45年8月の終戦時、今西さんは国民学校3年生、妹は3歳だった。同9月、一家は有刺鉄線に囲まれた急ごしらえの収容所に隔離された。夜ごとに、武装した旧ソ連兵が「時計やたばこを出せ」と強要。要求はエスカレートし、大人たちは若い女性を床下に隠してやり過ごしたという。
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