【動画】沖縄タイムス、琉球新報の編集局長が日本記者クラブで会見=長島一浩撮影
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 自民党議員による勉強会で「つぶさなあかん」などと威圧的な発言を受けた沖縄タイムスと琉球新報の編集局長が2日、日本記者クラブで会見した。両氏は基地問題や地元メディアへの誤った認識があると指摘し、「事実に基づかない誹謗(ひぼう)、中傷は看過できない」と述べた。

 6月25日にあった勉強会「文化芸術懇話会」では、講師を務めた作家の百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」などと発言。2紙は翌26日、両編集局長名で抗議声明を発表した。両紙の共同声明は「おそらく初めて」という。今回は日本記者クラブの求めに応じて会見した。

 会見で、沖縄タイムスの武富和彦編集局長(53)は「(百田氏の)発言を引き出した自民党議員にこそ問題がある。自分たちこそ正論だというおごりがあった」と指摘。「普天間基地は田んぼの中にあった」「基地の地主は大金持ち」などの発言に対し、「甚だしい誤解が定着しかねない」と懸念を示した。