今って大事な肛門期で、
子供の性格の総まとめの時期なのに
どうしたらいいのか分からないです。
五月に、突然おむつを替えるのを嫌がりだして
しょうがないなって思っていたけれど、
あの時にすぐに幼稚園に行って
なんかあったのかって聞くべきだったのかな。
でもなんにもないですよ、って言われそうな気がして。
性格形成(3)
肛門期
さて、口唇期の次は、肛門期です。
次は、と云いましても、時期的に口唇期と重なる部分が多く、
相互に関係し合っての性格形成となります。
人間にとって排泄(ウンチや、オシッコをすること)は、
摂取(食べること)に並んで大切なことですが、
産まれて間もない赤ちゃんにとっての排泄(ウンチをすること)は、
それ以上に重要な意味を含んでいると云えます。
それは彼らにとって、母親と自分を関係づけるものであり、
同時に、そこからさまざまな人生訓(社会)を学ぶからです。
口唇期全体でのキーワードは、受け取るでしたが、
この肛門期全体でのそれは、与えるです。
赤ちゃんにとってウンチは、初めて自分がつくる生産物であり、
お母さんがくれたオッパイへの、お礼なのです。
つまり、(お乳を)受け取とるばかりではなく、自分も母親にプレゼントするわけですね。
これで、(口唇期の)受け取るだけの一方通行ではなく、
受け取る、与えるのキャッチボール(コミュニケーション)が
できるわけですが、ここに一つ大きな意味があります。
それは、ただ一方的に「愛してる?」と訊ねるのではなく、
自分の行為をどう受けとめてくれるのかを、
このキャッチボールによって確かめるわけですね。
つまり、「こうしたら相手(母親)は、どう感じるか」といった、
ある意味での人間関係(の機微)を学び取る、と考えて良いと思います。
ですので、この彼らからのプレゼント(ウンチ)を、どのように受け取るか、
が大切な意味を持ちます。
赤ちゃんにとって気持ちを表すプレゼントでも、
母親にとって単なる「汚いもの」であったとすれば、
心は通じ合えず、彼らはガッカリしてしまいますよね。
肛門期は、そうした話なのですが、その肛門期も口唇期と
同じように、前期と後期に分かれています。
前期は、生後8ヵ月くらいから、1歳6ヵ月くらいまで。
オムツで排泄をすませる時期と考えてください。
そして後期は、まだオムツは取れないけれど、そろそろ括約筋も
発達し、排便のコントロールがある程度できるようになった頃から
幼稚園の入園前くらいの時期です。
【肛門期・前期】
肛門前期が始まるのは「トイレができる2歳ころから」という説もありますが、
私としては、この生後8ヵ月説を支持しています。
正直なところを云えば、もう少し早くてもいいかな、と思う気持ちもあります。
その理由は、括約筋(かつやくきん。肛門を収縮させる筋肉)です。
括約筋が充分に発達していないと、当然のことながら、不用意に、
本人の意思とは関係なく便が漏れてしまいます。
実は、この漏れてしまう(垂れ流し)と云うところが、性格形成の重要な要素と考えるからです。
ウンチは赤ちゃんにとって『大切な生産物である』と先ほど書きました。
その大切なものが、自分の意思に反して漏れてしまったら、どうでしょう?
おそらく失ったショックが大きいのではないでしょうか。
赤ちゃんは、そうしたことに、とても無力感と、喪失感を感じるのです。
ですから、もしそのときに「あーあ、また汚しちゃったのね」と云われてしまうと、
彼らは、失ったことのショックと、自分の情けなさに、ますます自信を失ってしまいますし、
排便という行為にも、あまり良いイメージを持てなくなってしまうのです。
なので、賢く云うのであれば、
「あ、ウンチしたのね。ウンチすると気持ちいいものね。お母さんも嬉しいわ」
と喜んであげると、赤ちゃんも「そっか、失敗したのではなくプレゼントは渡せたのだ」
と満足して、自分の行為を喜べるわけです。
つまり排便を喜んであげる、ということですね。そうすれば彼らは、無用な
無力感や喪失感を持つことなく、逆に自信が持てるようになるのです。
そして、ここで【肛門性格】という話をしておきたいと思います。
なんとも面白いネーミングですね。(笑) でも、真面目な話です。(^^;)
フロイドは、倹約、頑固、几帳面がセットのように性格傾向に現れることに着目し、
それが肛門期に関わっている、ことを発見して肛門性格と名づけたました。
精神分析学では、ウンチはお金、と例えられていて、
倹約はケチケチと出し惜しみをすること、頑固は(出すことを)かたくなに拒むこと、
に相当するので、そういう性格の人は肛門期の排便に何かしらの問題があったのだろう、
ということが推測されるのです。
つまり、ケチケチした性格や、頑固な性格は、この頃に形成されるわけですね。
逆に、惜しみなくお金を使える人や、おおらかな順応性の持てる人も、
この時期なのです。
その分かれ道は、やはり気持ちよく排便できたかどうか、に尽きること思います。
では、几帳面は?と云いますと、これは、肛門後期で中心となる躾け(しつけ)
の問題だろう、とされています。
つまり、躾けをしなければ、赤ちゃんは「綺麗にしよう」とは思いませんから、
やはり教えることによって、几帳面さが身に付くわけです。
ただ、ほど良くあれば几帳面ですが、程度を過ぎればやはり潔癖症になって、
のちのち窮屈なことになってしまいます。
ただ、この肛門期あたりでは躾けと云っても、言葉でくどくど教えても、彼らは叱られていると
感じるだけの逆効果で、やはりそこは、お母さんが身をもって、行動で示してあげる、
ということが大切になると思います。
たとえば、ウンチやオシッコをすれば、お尻がムズムズして気持ちが悪い。
そのときに迅速に、オムツを替えてあげれば、彼らは
「綺麗になれば気持ちがいい」と覚えるわけです。
その気持ちがいいと感じることが大切で、そうすれば自然と「綺麗にしよう」という
気持ちも芽生えてきますよね。
これが上手く行きますと、彼ら自身の中に「気持ちよく排便がしたい」という気持ち
がありますから、肛門後期にトイレトレーニングもスムーズにできるはずで、
何よりの躾けになるわけです。
反対に、いつまでも汚れっぱなしで放置されてしまいますと、赤ちゃんも
「そんなもんだ」と思ってしまいますから、汚れることに嫌悪感がなくなります。
のちのち片付け下手で、部屋がグチャグチャでも平気、というのも、
この時期の影響と考えても良いのではないでしょうか。
もちろん放置されたことで「自分はその程度の存在」といったような、
あきらめのような気持ちにもなりますから、あまり性格形成上も、
親子関係的にも良いことではないですよね。
まだまだ書き残したことがあるが、たくさんあるのですが←これも肛門性格?(笑)
また別の機会にさせて頂きます。(^^;)
まとめますと、肛門前期の性格形成では、
まず、喪失感、無力感から、自信が持ちづらく、無気力な性格気質になるのが
この時期と考えられます。
そして先ほどの頑固や倹約の肛門性格も、そうですね。
肛門前期までは、口唇期の前・後期と重なる時期でもあり、
お母さんと、赤ちゃんの、与える、受け取るのキャッチボールが、
やはり重要になると思います。
【肛門期・後期】
2歳に近づいた頃が肛門後期です。
もう、かなり活発で、お母さんも大変な時期です。(^^;)
しかし、彼らの心の中も、さまざまな感情や葛藤で一杯になっている頃ですから、
妙に従順に従うと思えば、急に反発したり・・・も仕方ないですね。(^^;))
しかもこの後期は、トイレトレーニングが行われる時期でもありますから、
それをどう乗り越えるか、が重要になろうかと思います。
もちろん、この時期もポイントは、与える(受け取る)です。
ただし、肛門前期とは異なり、そのキャッチボールも少し高度になります。
子供の気持ち(感情や葛藤、そして要求)も、成長し高度になりますから、
それを受け止め、投げ返してあげる親も、賢くなる必要があるわけです。
そして、ここでとくに気をつけなくてはいけないのは、支配です。
うっかりしてしまうと、トイレトレーニングと称して、結局は親の都合を
押し付ける支配に繋がってしまうからです。
子供は、ようやく括約筋が発達して、排便を我慢したりという、
ある意味、自分の意思でコントロールできることに快感を感じ、
それを楽しみたい、と思っています。
おそらく産まれて初めて、コントロールできることですから、
その喜びや期待は、想像以上でしょう。
そして、、その能力の発揮が、誇り、自尊心にも繋がる、重要なものです。
そこに親が介入して、ハンで押したように「ウンチの時間だよ。さあ、しましょう」とか、
「これからお出かけするから、今のうちに出しておきなさい」などと云われたら、
腹が立ちますよね。(^^;)
それこそ「そんなの、オイラの勝手だろ(ーー;)」と。(苦笑)
もちろんそれは、どんなに優しく呼びかけても同じです。
子供の意思とは関係なく、大人の都合(考え)を押し付けるわけですから、
どんな云い方をしても、支配は支配なのです。
それでも子供は、ときに従順に、それに従うことがあります。
しかしそれを鵜呑みにして「この子は、素直でいい子だ」なんて勘違いをしてしまうと、
悲劇のもとになります。
もともと、人の云いなりになりたい人間なんて、この世には皆無ですからね。
しかも、自分の楽しみを奪われるわけですから、その憤怒は想像して頂ければ。(^^;)
この時期の子供は、親に従うこと、つまり親が喜ぶことがプレゼントと思っているふしと、
親に見離されては、という恐れの気持ちが強いですから、
自然と「いい子」を演じることもある、と考えておいたほうが賢明です。
その裏側にある気持ちを理解しないで、「いい子だから」と支配を続けてしまうと、
子供は抑圧することが多くなり、その結果、
性格を歪めてしまったり、後々に神経症を引き起こす原因にもなってしまいます。
ですから、どちらかと云うと、「出物、腫れ物だからね~」と、ノンキに構えている
お母さんのほうが、子育て上手かも知れませんね。
ちなみに、口唇期に口唇サディズム(口唇加虐性)があったよに、
肛門期にも肛門サディズム(肛門加虐性)というものがあります。
泣いたり、乳首を噛んだりするしかなかった口唇加虐とは違い、
今度はウンチや、オシッコという強力な武器があります。
しかも産まれて間もない口唇期とは異なり、憎悪する心が育ってますから、
なおさらこの加虐性も強力です。
たとえば、トイレでウンチやオシッコをせずに、衣類や室内を頻繁に汚す場合などは
「何か不満なことでもあるのかな(不満が溜まっているのかな)・・・」
と考えてあげてみてください。
子供にしてみても、衣類が汚れれば自分が気持ちの悪い思い(肛門被虐性)を
するのですが、そこまでしてでも、訴えたい何かがあるのかも知れませんね。
とにもかくにも肛門後期は、性格形成のまとめの時期、でもありますから、
油断して手を抜かないように、でも、神経質になり過ぎないように・・・という
親にとっては、ちょっと難しい時期かもしれません。(^^;)
おまけに子供も、親に(融和して)甘えたい気持ちと、
「なんでそれがイケナイの?」という反発の、二つの気持ち(葛藤)を
強くする時期ですので、難しさもひとしおです。
彼らがぐずっても、その挑発に乗ってキーキー云わず(汗笑)、
「まあまあ、そう云わずに」と、おおらかに接しながら、
子供の心を理解してあげる、ことが良いのかも知れません。(*^-^)
と、話が、あっちこっちへ飛んでしまいましたが、まとめとして、
この肛門後期は、甘えたい気持ち(独占欲、嫉妬、憎悪など)が、
とても出てくる頃なので、性格傾向も含めて『人間の幅』を決める時期かな、
という感じがします。
つまり、その欲求が上手く満たされていないと、他人との協調が難しく、
ある意味、自分勝手(ひとりよがり)で、ひがみっぽい、性格になる、
と云えるように思います。
逆に、その欲求が上手く満たされていれば、他人にも優しく、
おおらかな性格にもなるわけです。
また余談的に排便にまつわる話として、欲の深い人、憎しみの強い人は、
便秘がちである、と云う説もあります。
そういう考え方で云えば、云いたい事も云えず心に溜め込んでしまう人も
そうかも知れません。
そしてそうした性格も、この肛門期と無関係ではないような気がします。
やはり適度に失ったり、適度に発散することを、覚えさせてあげることも大事、
と云えそうですね。
以上が、性格形成に関わる口唇期と、肛門期です。
もちろん、さまざまな要素が絡み合っての性格形成ですから、
「こうだから、必ずこういう性格になる」というものではありませんし、
「この性格因子を持っているから、ダメ」というものでもありません。
性格にも必ず、良い面があれば悪い面もあり、それらはすべて背中合わせなので、
それをどの方向に発揮するか、が一番重要です。
つまり、良い悪いの問題より、使い方ですね。
それにはやはり、日ごろから自分の性格を、しっかり把握しておくこと、
の自覚にあるように思います。