これとは別に、数兆ウォン(数千億円)規模の潜水艦建造を仲介した企業の代表を務める男が、手数料として受け取った3000億ウォン(約330億円)のうち、1000億ウォン(約110億円)以上を海外に無断で持ち出していた事実を軍需産業不正合同捜査団が摘発した。捜査団は男が受け取った手数料のほとんどが、韓国軍関係者にばらまかれたものとにらんでいる。
兵器を購入するに当たり、これに軍の関係者と癒着した企業や業者が関わると、必要な費用は際限なく膨れあがる。2009年に空軍がトルコの企業から対戦車訓練機器(EWTS)を購入した時も、実際は500億ウォン(約55億円)もあれば十分だったにもかかわらず、仲介業者が間に入ったため価格が一気に2倍に跳ね上がり、後に摘発された。しかもこの機器は性能に問題がある欠陥品だったという。仲介業者が受け取る手数料は、兵器を販売する側が合法的に支払うものだが、当然後から価格に転嫁されるため、最終的には国民の税金で負担する結果にならざるを得ない。
韓国政府は2006年、これら一連の不正を解決するため防衛事業庁を新たに立ち上げた。仲介業者を経ず政府が業者から直接購入すれば、当然費用を抑えることができると考えられたからだ。ところがこの防衛事業庁に専門的な知識を持つ担当者が足りないため、結局は従来と同じくブローカーなどに数千億ウォン(数百億円)単位の費用が流れ続けているのが実情だ。政府は軍需産業におけるこれら一連の不正行為を根本から解決し、それによって無用な税の浪費を減らせるよう、防衛事業庁の能力を高めていかねばならない。