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【プロ野球】

久保73試合目 チーム初完封

2015年7月1日 紙面から

◇DeNA1−0中日

完封勝利の久保(右)を迎えるDeNAの中畑監督(沢田将人撮影)

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 中日は打線が2安打と振るわず、2試合連続の零敗を喫した。昨年8月以来の6連敗で借金10。DeNAは久保が今季初完封で5勝目を挙げた。直球、変化球とも低めを丁寧に突く制球がさえ、3回の梶谷の適時打で奪った1点を守りきった。

      ◇

 暑さと「一切れ」の不安を抑え込んだ。クールな右腕が竜打線を手玉に取った。DeNAの久保が昨年9月9日のヤクルト戦以来となる完封。チーム73試合目で、1人で9つのゼロを並べるのは今季初。中畑監督が「序盤のヤマ」と位置付けた中日、阪神との5番勝負を白星スタートだ。

 27個目のアウトを確認すると、マウンド上で両手を上げた。沖縄県内のプロ野球公式戦での完封劇は初。「やっと終わったな、と。うれしいというより、疲れました」。表情には安堵(あんど)の笑みが浮かんだ。

 気温30度超の過酷な状況にも頭の中は冷静だった。「暑さと投球は別なんで」とサラリ。通算7度目の完封勝利が自身初の「1−0」にも「(自軍に)点が入らない方がリズムが崩れない」と涼しい顔だ。

 その投球術には指揮官も称賛の嵐だ。「谷繁以外にはスイングさせなかった。見事な投球。何も言うことはない。久保の投球に尽きる!」。この日の昼前、指揮官は「デカ盛り」で人気の定食屋に向かった。「今日はカツ(勝つ)カレーだ」。しかし、完食できず、器の中に一切れのカツが残った。

 白星を逃すことになれば、この一切れを食べきらなかった悔いが残る。杞憂(きゆう)だった。「いや〜、今日は疲れたぞお。1−0は疲れるぞお。カツカレーを食べて良かった!」。正念場の5番勝負を幸先よく白星発進。キヨシ節の背後に三線(さんしん)の音が聞こえた。 (井上学)

 

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