真面目で、気遣いするタイプの高校生の不登校

高校3年生・男子の不登校の相談が2件重なりました。
状況は似ているようであり、全然似ていないようであり、表現に迷うところです。いちばん似ているところは、高校3年生というところではないです。本人の気質というか性格のあたりです。
真面目で人に気遣いをする、というよりも心配り人間というあたりが似ています。親の方も似ていました。子どもの状態をよく見ていて無理やり何かをさせるのではなく、心配しながら背後から応援するスタンスです。
一人はときどき休む状態であったものが、1月ほど前からほとんど行かなくなりました。
そうなった日の前日に何かあったのではないかと親は考えました。学級担任や運動部の部活の先生などに様子を聞いたのですがこれということはなかったようです。
子ども本人に聞いても(仮に何かあったとしても)まず聞きだすことはできないでしょう。
ですからこの部分は保留にしておくしかありません。

こういうときに親は何をしたらいいのでしょうか。
私は相談を受けたお母さんに次の3点を告げました。
①、「学校には行かなくてもいい」と子どもに伝えることです。これは「真面目で、人に気遣い・心配り」タイプの子どもに必要です。いろいろあってもとにかく学校に行ってほしい、という思いを引きずっていると、この言葉がスムーズにでません。理解とともにこれがスムーズに言えるようになります。
②、「お前のことは信用している」とも伝えて欲しいです。「真面目で、人に気遣い・心配り」タイプの子どもを見てきた親にはそれは自明ではないでしょうか。
③、「話したいことがまとまれば時間をとって聞くから…」。子どもがその問題をだれに話すのかはわかりません。話しやすい人に話します。幼馴染の友達や先輩かもしれません。それはわかりませんが、親も聞く耳を持っていることをつたえるのです。

この時期、親が子どものためにすることは多くはありません。親は親のためにするのがいいでしょう。子どものなかに生まれていることを理解するために、遠回りから手掛かりを得ることです。不登校の親の会などに参加し、他の子どもの例などを知るのが役立つでしょう。
もう一人の高校生の場合は、すでにこのような言葉も要りませんでした。そういう方向に進んでいるからです。しかし、子どものなかに生まれていることを親が理解するための方向は共通すると思います。

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