実は女の子は死にたいとも思っていましたが、生きたいとも思っているのです。
すると、通りかかった美しい女の人が少女に話しかけてきました。
「自殺はやめなさい」
「誰も死んで悲しんでくれる人なんていないし、苦しいもん」
「貴方は美しくないから悲しんでくれないのよ いい?お化粧なり、縮毛矯正なり、整形なりをしなさい 私も死んじゃいたいと思った時があったでも、それは自分の容姿の良さに気づいていなかったからなの 私は整形なんてしなくても容姿が良かったから、整形がどういうものかわからないけど
私は美形で幸せ」
と言って何処かへ行ってしまいました。
励ますように見せかけて、自慢話をされたのです。
昔いた女の子の知り合いのお姉さんはお化粧も整形もしたのに美しくなかったのです。
する前よりは良くはなりましたが、それでもいいとは言えないのです。
手術をする前にあなたとわたしは似ていると言われたので、おそらく同じなのでしょう。
生きたい気持ちが少しなくなりました。
「死にたいの?」
「うん」
「自殺なんてやめなさい 恋人を作りなさい 僕も死にたくなる時があるのだけど、彼女がなんとか心を支えてくれるんだ。僕は幸せだ。」
「私の彼氏になってくれる?」
「それは無理だ 僕にはもう彼女がいるし、君みたいに弱々しくて、いいところがない君を彼女になんかしたくない」
「そうですよね」
とても、元気そうで美人な素敵な女の人が男の人のところに来ました。男の人は素敵な女性と手をつないで何処かへ行ってしまいました。
男の人も自慢話をしただけでした。
女の子はしばらく息ができませんでした。
「貴方、死にそうな顔をしているわ」
「ここで死ぬのはやめなさい 私の大事なだいじな孫が向こうで遊んでいるの ここで貴方が変な方法で死んでしまうと孫がどうなるかわからないわ」
「死にたいです」
「やめなさい 私の孫に変なの見せないで」
「死にたいんでしょ」
女の子と同じくらいの年をした男の子が女の子の顔を覗きこんで言いました。
「うん」
「わかった」
女の子はとても満足そうな顔で死んでいきました。