なでしこジャパンが大会連覇を達成した場合、クローズアップされるのが「国民栄誉賞」だ。前回2011年ドイツ大会を制し同賞に輝いているが、2度の世界一を実現すれば当然、2度目の栄誉を授けるかが話題となってくる。
これまで国民栄誉賞は、22人と1団体(なでしこ)が受賞しているが、2度の受賞例はない。同賞の表彰規程によれば、表彰の有無について「民間有識者の意見を聞くものとする」という一文があり、まずは世論の動向を見ることになる。だが、4年前のなでしこのケースでは当時の民主党政権の支持率回復に使われたという声があった。この日、観戦していたカナダから帰国した日本サッカー協会・小倉純二名誉会長は「大臣の方々の意向もあるでしょうからね」とみている。
ちなみに、なでしこたちの平均年俸は、プロ契約ながら500万円台。そんな彼女たちが喜ぶのは、国民栄誉賞よりも“現ナマ”だと思うのだが…。 (夕刊フジ編集委員・久保武司)